
工場のように売れる曲を作るのはおもしろくない
――タイトルも、突発的に浮かんできたもののような気がするのですが。
城戸「すぐ決まったよね」
釘屋「コンセプトもなかったので、〈2ndアルバムだから『暴動クラブ2』でいいんじゃね?〉ってところから始まって、〈それはさすがに〉という話になって(笑)」
マツシマ「僕、実はジャッキー・チェンとブルース・リーの映画を全部見てて、めっちゃファンなんです。なので、元ネタは『死亡遊戯』ですね」
城戸「私的には松田優作が好きなので、『遊戯シリーズ』にもかかってるから最高じゃんって」
マツシマ「〈ヒナコさん、『死亡遊戯』見たんだ!? やったー!〉と思ったら……」
城戸「見てない(笑)。あと、〈遊戯〉してるアルバムだしね」
釘屋「漢字4文字で胡散臭い感じもあるし」
マツシマ「ジャケ写にもちょうどよくはまってるし。『暴動クラブがやって来るヤァ! ヤァ! ヤァ!』だったらはまらない(笑)」
――ストーリーや意味が求められがちなのが現代のポップミュージックですが、意味や意図のなさもロックンロールの魅力ですよね。
釘屋「ストーリーは偉大な先輩たちが作ってくれてるから、俺らはそこに乗っかるだけかも。頭でっかちじゃおもしろくないし、ノリの軽さや瞬発力は大事にしたいですね。工場みたいに売れそうな曲を作るのはおもしろくないんじゃないかなって」

暴動クラブの新たなロックンロールスタンダード
――それと、わかりやすい引用元がちりばめられていることも暴動クラブのおもしろさです。1曲目の“ドライヴ・ミー・トゥ・ザ・ムーン”も、タイトルはジャズスタンダード“Fly Me To The Moon”からきていて、歌詞にはそれを歌った代表的シンガー、フランク・シナトラの名前が出てくる。
釘屋「考えて歌詞を書くと頭のなかがぐちゃぐちゃになってドツボにはまるから、あんまり考えない方がいいんだなって思うようになりました。だから、おもしろいワードやセンテンスが浮かんだらメモ帳に適当に書き留めて、それらを歌詞を書くときに引っ張ってきて、なんとか帳尻を合わせる。今回は特にそんな感じでやりました」
――〈アバンチュール〉なんて単語も出てきますが、あまり新しい言葉を使わないですよね。
釘屋「〈Wi-Fi〉とか入れたほうがいいのかな(笑)。〈電話〉でいいのに〈iPhone〉って言っちゃうと、数十年後に聴いたときに歌詞が古くなっちゃうじゃないですか。今で言う〈ポケベル〉とかがそうですよね。そこを、あえて言葉を変えることで、時代性を超えることができるんです」
――“ドライヴ・ミー・トゥ・ザ・ムーン”はマツシマさんの作曲ですが、どのようなイメージでしたか?
マツシマ「過去の“暴動クラブのテーマ”みたいな、暴動クラブの新しいロックンロールスタンダードを作りたかったんですよね。レッド・ツェッペリンでいう“Good Times Bad Times”や“Rock And Roll”みたいな」
――イントロのアンセミックなギターのコードストローク、力強いリズムは、まさに。1曲目にふさわしいですね。
城戸「曲順を決めるときも、1曲目は満場一致で〈これじゃん!〉ってなりましたね」
――ドラムがいいですよね。
鈴木「以前はストレートな8ビートの曲が多かったけど、今回は全体的に今までにやったことのない新鮮な感じを前面に出しました」
マツシマ「全曲、壱歩のドラムが印象的なんですよ。〈暴動クラブのドラムの音だ!〉って感じ。いい意味での癖があるんですよね」
釘屋「キメが効いてるよね」
鈴木「それ、今日(取材日)が俺の誕生日だから忖度して言ってくれてるんでしょ(笑)」
――お誕生日おめでとうございます(笑)!