愛について
カップリングには、タイトルからして真っ直ぐなラヴソング“愛”を収録。〈愛〉という感情が生まれたことの感謝や慈しみの心を歌ったバラードだ。
「〈愛〉を自分の中に見つけるまでの〈孤独〉だった日々も、少しの痛みと共に感じられるような歌詞とメロディーにしたいと思って、ある出会いをきっかけに心が開いていく様とか、その出会いに感謝する気持ちとか、メロディーはバラード調でまだ少し病み上がりのような感覚はありますが、少しずつ〈愛〉を感じながら開けていくイメージで作りました」。
こちらのアレンジを手掛けたのは、初の手合わせとなった関口シンゴ。
「この曲は穏やかなバラードで、コードも穏やかで親しみやすい進行なのですが、そのままの雰囲気をアレンジで引き継いでいただきつつ、金管楽器が登場したり意外性もあって、奥行きを感じるアレンジにしていただけてうれしかったです」。
さらにCDシングル恒例となっているカヴァー曲として、今回取り上げたのはキリンジ“エイリアンズ”。原曲のアコースティックな風合いを残しつつ、彼女らしい艶やかさを添えている。
「ずっと歌ってみたかった曲で、いろんなアーティストさんがカヴァーしているのも知っていたので、いつか私も、と思っていました。まず技術的なところで言うと、音域が広い曲なので低音から高音までムラなく歌うのが難しかったのと、この曲の持つ妖艶さのような、雰囲気や世界観を大切にしました。どんなテンションで歌って、そこにどうやって自分らしさを表現するかみたいなことは少し考えましたね。結局は頭で考えるよりも歌ってみたほうが早くて(笑)、純粋にこの曲が好きだなあと思いながら歌っていたら自然に私が歌う“エイリアンズ”になっていました」。
今作は表題曲、カップリング、カヴァー含めて、いつにも増して〈愛〉というテーマを強く打ち出した印象を受ける。彼女にとって〈愛〉というものは、創作活動においてどんな意味があり、エネルギーになっているのか、改めて聞いてみたくなった。
「私の曲が、というのももちろんそうですが、何かの作品に対して曲を書かせていただくと、その作品テーマの根底に〈愛〉を感じるものが多くて、人はやっぱり愛がないと生きるのが難しいんだろうなと思います。私も家族や友人や応援してくださっている方からの〈愛〉が原動力になって、がんばろうと思えたり、行き詰まっているときに背中を押してもらったり手を引っ張ってもらったりしています」。
と、快調に愛とリリースを重ねてきたところで、デビュー10周年となる2026年に向けていろいろな期待を膨らませずにはいられないところだが、さて。
「アルバム『コントラスト』(2023年2月)以降にリリースしてきた曲たちや、まだ未発表の曲をまとめてみなさんにお届けしたい願望はあるので……楽しみに待っていてほしいです。そしてそれが叶ったときには、また直接皆さんに私の音楽を届けに行きたいです。来年はそんな年にしたいです!」。
左から、Uruの2025年のシングル『Never Ends/手紙』、2024年のシングル“アンビバレント”(共にソニー)、Uruが参加した2024年のトリビュート盤『~SUKIMASWITCH 20th Anniversary Tribute Album~ みんなのスキマスイッチ』(ユニバーサル)
左から、関口シンゴの2023年作『tender』(origami)、“エイリアンズ”のオリジナルを収録したキリンジの2000年作『3』(ワーナー)