キャロライン・ポラチェクやウィークエンド、チャーリーxcxらとの仕事も堅調にこなしているダニエル・ロパティンの、ワンオートリックス・ポイント・ネヴァー名義での2年ぶりのアルバムがリリースされた。タイトルは〈精神安定剤〉を意味しており……歯医者で椅子に横たわって歯に振動を受けながら視覚や聴覚を尖らせて本作のクリエイティヴへと結びつけていったそうだ。現代シーンにおいて影響力のあるキーマンでありながらこうした自由な領域にいつでも踏み込めるステイタスそのものが彼の培ってきた実績なのだろう。聴けば気楽に楽しめる音と音の繋がり。印象的なアートワークもとてもいい。
ワンオートリックス・ポイント・ネヴァー(Oneohtrix Point Never)『Tranquilizer』現代シーンの要人が音と音を自由に繋げた、気楽に楽しめる〈精神安定剤〉