2019年以来となる通算4作目。ニュー・ソウル~レア・グルーヴをはじめ、ディスコ、ゴスペル、ニューオーリンズR&Bなどをモダンに解釈したソウルフルなサウンドは、余白を増やしたことでよりグルーヴ感が際立っている。メロウな演奏から滲む穏やかさや温かみはやはりこのバンドならでは。前作の発表以降に世界は激変したが、本作ではこれまでのように社会の不正義に憤りながらも、もっと純化された想いが込められているようだ。賑々しくも哀愁に満ちたダンスフロア讃歌“音楽があっても”など、どこまでも音楽の力を信じる言葉が、聴き手と彼らをさらに親密に結びつけるだろう。