
ジャズピアニストとしての実力も備える鋭才ビートメイカー関ゆうか
そんなイベントに、どんなアーティストが出演するのか? 一組ずつ紹介していこう。オープニングを飾るのは、関ゆうか。米ニューヨークのニュースクール大学でジャズピアノを専攻し、卒業時にジョン・コルトレーン・アワードを受賞したという鋭才だ。
ジャズピアニストでありながらも、帰国後は作曲や編曲の領域でも活躍し、さらにビートメイカーとしての実力も兼ね備えているのが関のすごいところである。〈Beat Grand Prix 2023〉ではファイナリストに選出され、Roland社の名機SP-404の誕生20周年を祝うイベント〈404dayJapan Tour 2025〉の東京公演に出演した経験もあり、若手ビートメイカーとして注目を集めている。ジャズ、ヒップホップ、アンビエントなどの要素が混ざり合った関のビートは、今回のイベントのテーマを体現しているかのよう。昨年末にリリースされたばかりの1stアルバム『alphabets』は、ライブの前にぜひチェックしてほしい。

現代の日本ジャズシーンを牽引する石川紅奈トリオ
続いて出演するのは、石川紅奈トリオ。石川はジャズベーシストとしてシーンの最先端に位置し、各所でその名を目にする若手だが、一方で弾き語りや壷阪健登とのデュオsorayaで披露しているように、透き通った歌声も注目されている。小曽根真がプロデュースし、名門ヴァーヴから2023年にリリースされたメジャーデビュー作『Kurena』は、大いに話題になったことが記憶に新しい。
トリオのメンバーは、同じくジャズシーンで話題を呼ぶ才能のTaka Nawashiro(ギター)とKan(パーカッション)。3人が奏でた荒井由実“生まれた街で”のカバー動画は必見で、ジャズとニューミュージックやシティポップの交差、そしてジョニ・ミッチェルへのオマージュも感じさせる名演だ。たおやかな演奏を聴かせる3人が当日はどんなグルーヴで躍らせてくれるのか、期待が膨らむ。

次世代アーティスト寺久保伶矢 × NEWLYの特別コラボ
さらに、寺久保伶矢 × NEWLYの特別なコラボレーションも楽しめる。次世代トランペッターとして評判を呼ぶ寺久保も、1stアルバム『Reiya The P.A.V.E.』を昨年リリースしたばかり。ジャズにハウスなどのダンスミュージックを融合させた“Anticipation”、コンテンポラリージャズの複雑さにR&Bやファンクのグルーヴの心地よさを加えた“In This Freedom”と、同作では冒頭からジャンル横断的な踊れるジャズが展開されている。彼もまた、実に〈JAZZ & SOUL UNBOUND〉的なアーティストなのだ。
寺久保と共演するNEWLYは、ギターなどを操るマルチ奏者で、多彩なジャンルをヒップホップやネオソウル流儀でクールなビートに昇華させるプロデューサーでもある。2024年の1stアルバム『Not About All』では、生演奏とヒップホップ的なビートを同居させた繊細で快いサウンドを展開していた。寺久保のトランペットや歌とNEWLYのギター、ビートのクロスオーバーは、ジャズで踊る空間を創出するにちがいない。