気の置けない仲間たちと笑い合った〈あの日〉の記憶を、遠い目で振り返る瞬間――そんなひとときに沸き上がる甘美なノスタルジーと妙な痛々しさ、色褪せたフィルムの如き脳内映像を音にしたら、きっとこんな感じか。USの自作自演シンガー、グレタ・モーガンが放った心揺さぶる初作だ。シンズリチャード・スウィフトが共同プロデュースを手掛け、程良くサイケ味をまぶしたドリーミーなフォークを展開している。