カニエやジェイムズ・ブレイク、オッド・フューチャーらのカヴァーが当人たちからも絶賛を浴び、ヒップホップ〜インディー系のリスナーを虜にしてきたオルタナ・ジャズ・トリオ。オリジナル曲で固められたこの3作目にして初のフィジカル・リリース。卓越した演奏スキルで昨今のベース・ミュージックやエレクトロニカを通過した音像を聴かせる姿は圧巻です。さまざまな壁を軽々と乗り越える感性に舌を巻くこと必至!


ジャンルを超えた音楽の新しい流れを象徴する新たな才能がカナダから登場! サンプラー主体で創るヒップホップの方法論をそのままピアノトリオに持ち込んだが故の自由度の高さ、発想力の高さが特徴的です。個々の演奏水準の高さはもちろんですが、それを技術の見せびらかせに繋げずアンサンブルに落とし込む、という発想も実に魅力的でクール。ブラッド・メルドーとタイラー・ザ・クリエイターが違和感なく同居できる音楽なんて、彼らでないとできなかったでしょう。やるせなさ・切なさ・刹那性に音楽が帰結していくのも実に現代っ子らしいなあと、同世代として強く感じたことも付け加えておきます。