いまやネオ・ソウルという範疇を飛び越え、ビヨンセの好敵手とも言えるほどの歌ぢからと存在感でR&Bセレブリティーとしての地位を確立したレディシ。約3年ぶりの新作は、前作の表題曲を手掛けたチャック・ハーモニーとクロード・ケリーのコンビによるステッパー系ミッド・グルーヴの“I Blame You”を筆頭に、女っぷりを上げた容姿よろしく自信満々に攻めまくる。制作陣にジェリー・ワンダやDJキャンパーらも名を連ねた内容は、トランシーなサウンドも飛び出すなど前作以上にメインストリーム寄りで華やかだが、激しく燃えるようなヴォーカルも過去最高の灼熱ぶりで、彼女の潜在能力や強靭さをアピール。盟友レックス・ライダウトの的確な采配でさらなる高みに到達した充実作だ。