The SALOVERSの活動休止から約半年で届いたソロ名義の第1弾。中尾憲太郎オータコージらが支えるバンド・サウンドは、曲によってホーン、スライド・ギター/アコギなどを加えた色彩豊かなもので、歌の表現もかつてなく奔放で伸びやかだ。対照的に歌詞は極めて個人的で、青春期にケリをつける意志の強さと哀しさが激しく胸を打つものばかり。〈成熟〉への通過儀礼として、極めて誠実で高品質な作品だと思う。