#R&B #HIPHOP #EDM #NEWJPOP な2人が #nofilter に本性を曝け出す。パーティー&ブルシットな日常をポジティヴに彩るCREAMに最大のスクリームを!

違う引き出しもあるよ

 ファースト・アルバム『DREAMIN’』を昨年2月にリリース後、24都市を巡るクラブ・ツアーや夏フェスへの出演、個々の客演や作家仕事などを通じ、全国に熱烈なファンを増殖させてきたCREAMが、セカンド・アルバム『#nofilter』を完成させた。タイトルの言葉は、TwitterやInstagramなどのSNSでぶっちゃけた発言や飾らない写真・動画をアップするときに使われるハッシュタグに由来。まずそれをテーマに据えてアルバム制作が始まった。

 「自分らしくやりたいサウンドをやって、言いたいことを言って、汚いこともきれいなことも全部思ったままやるっていうコンセプトのもとに全曲が作られているんです。より自由な気持ちで作りましたね、今回は」(Minami)。

CREAM 『#nofilter』 rhythm zone(2014)

 昨夏に先行シングルとして届いた爽快な炭酸系EDMチューン“Wonderland”やバンギンなヒップホップ“WINNER”、ブギー × テック・ハウスな“Hurry Up”など、フロア映えするナンバーを本作にはいくつも収録。なかでもハード&ドラッギーなトラップ・チューン“PARTY CHAKKA-MEN”は激ヤバの仕上がりだ。

 それともう1曲、話題になりそうなのがm-floのヒット曲“How You Like Me Now?”(2001年)をサンプリングした“Nobody”。2000年代初頭のR&B/ヒップホップのエッセンスを注入したナツカアタラシイ音はシーンに一石を投じそうだ。

  「僕たちにはEDMとは違う引き出しもあるよっていうことを見せたいなと思って。USでアリアナ・グランデがビッグ・パンをサンプリングするなら、日本で活動する僕たちは日本のクラシックなヒップホップを使って何かできないかと。サウンドのお手本はジェイZの“Izzo (H.O.V.A.)”にあって、アナログっぽい質感のすごく明るいヒップホップを作りたかった。こういうサウンドが日本のシーンにもいずれ増えてくると思うんです。それをいち早くやっとこうと」(Staxx T)。

 時代と次代が詰まった本作のキーナンバーとしてMinamiが挙げるのは、アコースティック調のサウンド作りに初挑戦した美麗ミディアム“Beautiful”。実は、本作の一発目に“Wonderland”を完成させた後の彼女はスランプに陥り、3か月ほどまったく曲が書けなかったそうなのだが、その状況を打破したのがこの曲だったそうだ。

  「それまではトラック先行だったんで、どうしてもそれに合わせちゃって自分が書きたいメロディーが自由に書けない状況になってたんです。それでスタッフから提案を受けて、ゼロの段階からピアノを弾く作曲家とセッションして曲を書いてみようと作ったのが“Beautiful”。無駄がないというか、ひとつのストーリーのようになってる、流れるようなメロディーが書けるようになったと思う」(Minami)。