リリーが惚れ込んだDJダーヒーって何者ですか?

 ケンドリック・ラマーやスクールボーイQといったトップ・ドッグ・エンターテイメントの面々がストリート・レヴェルでブレイクしはじめた2011〜2012年頃、彼らの作品で腕を振るったデジ+フォニックスやテラス・マーティン、THCなどLAの新たなクリエイターたちにも注目が集まることとなったのだが、同じくDJダーヒーもスクールボーイQの『Habits & Contradictions』(“Sexting”)、ケンドリックの『Good Kid, M.a.a.D City』(“Money Trees”)と、決定的な2枚のアルバムに関与して頭角を現したプロデューサーだ。タイ・ダラー・サインらとのプロデュース・チーム、D.R.U.G.S.の一員として活動しつつ、単独でもドム・ケネディやパック・ディヴ、ケイシー・ヴェジーズなど地元LAのネクスト・ブレイカーたちを中心に、スモークDZAやフレディ・ギブスらインディペンデントでの話題作に次々と顔を出し、ついにはドレイクのシングル曲“Worst Behavior”を手掛けるまでに。

スクールボーイQの2012年作『Habits & Contradictions』収録曲“Sexting”

 スタイル的には、時にサンプリングも用いるメランコリックな音色/メロディーでの心地良いミディアム系を得意とするようで、今回のリリー・アレン仕事ではアルバム・タイトル曲“Sheezus”に抜擢され、その手腕を披露。また、Complex誌が発表した現行のベスト・プロデューサー・リストにファレルやマイク・ウィル・メイド・イットらと並んで選出されるほど、業界内での注目度も急上昇している。

ドレイクの2013年のシングル“Worst Behavior”

 

▼関連作品

左から、リリー・アレンの2014年作『Sheezus』(Parlophone/ワーナー)、スクールボーイQの2012年作『Habits & Contradictions』(Top Dawg/Pヴァイン)、ケンドリック・ラマーの2012年作『Good Kid, M.a.a.D City』(Top Dawg/Aftermath/Interscope)、パック・ディヴの2011年作『The Div』(RBC)、ドレイクの2013年作『Nothing Was The Same』(Young Money/Cash Money/Republic)
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