キリンジ脱退から3年、やっと届いた初のオリジナル作。ホーン隊が軽快に躍動するドナルド・フェイゲン調の“New Day”やジェフ・リンフランキー・ヴァリが合体したような“最後の週末”など多様なフォームを試している感があり、独り身であることの開放感を謳歌しているようにも見て取れる。アーシーなバラード“Waltz”も馬の骨より骨太さがあって頼もしい限り。しっかり地面を踏み締めて前進する姿が見えてくる力作だ。