ファスビンダーが40年以上前に『マトリックス』みたいな仮想現実を扱ったSFを撮っていた! ファスビンダーの40本を超えるフィルモグラフィーを眺めながらその事実に驚くのも今は昔。長らく本国ドイツでも“幻の作品”と言われていた本作は、日本でも特殊上映から劇場公開、そして遂にソフト化となりました! ちょい役で登場するエディ・コンスタンチーヌが示すように、ゴダールの『アルファビル』よろしくのSF映画で思った以上にいつものファスビンダー映画! 仮想/現実の区分けそのものが溶解するなかで見えてくるのはまさに“あやつり糸の世界”。そう私たちの世界である。M・バルハウスの超絶撮影も必見!