チャーリー・ヘイデンが鬼籍に入り2年が過ぎ、その後色々と音源は出たもののまさかのLMOの新譜である。《ブルー・イン・グリーン》で始まる全5曲中最初と最後はチャーリー参加の2011年ライヴ音源。間3曲はゲイリー・バートンの《沈黙の春》などカーラ・ブレイ作曲のLMO名義での新録、ベースを弾くのはカーラのパートナーでもあるスティーヴ・スワロウ。主宰かつ精神的支柱を失ってなお、その響きはシリアスで生命力に溢れたLMOサウンドそのものだ。その精神は全く損なわれず、むしろ継承していくその強い意志を感じる。それはカーラからチャーリーへのこの上ない「葬送」なのだろう。