NO TONIC PRESS

ブラジルのピアニストとイタリアのクラリネット奏者による至高のデュオ、ミラマーリ

こんにちは。なんの脈絡もなく日頃の愛聴盤のなかから紹介するシリーズ(?)の第何弾か、いかせてもらいます。今日は、ブラジルでいま最も注目される音楽家のひとり、アンドレ・メマーリイタリアクラリネット奏者、ガブリエーレ・ミラバッシのデュオ、〈MIRAMARIミラマーリ)〉の動画を。ミラバッシとメマーリでミラマーリです。

CD作品としてはオリジナルのブラジル盤(メマーリの自主制作盤)が2009年、イタリアのEgeaがライセンスして世界リリースしたのが2011年のこと。上に貼った動画は2013年にイタリアで行ったライヴの模様です。

メマーリはこちらのブログ記事でも書いた〈The Piano Era 2013〉で生演奏に触れたのですが、とんでもないスケール感のある演奏をする傑物で、とにかく圧倒されてしまいました。ピアノのタッチの強弱やそこから生まれる音色の幅が尋常ではなく、自らにも観客にも過度の緊張を強いるわけではなく極めてナチュナルな姿勢でピアノに向き合い音を紡ぎだす。素晴らしい音楽家であることは録音物からもわかっていたつもりではあったのですが、あれほどまでに凄まじいピアニストだったとは……。演奏が始まった瞬間に会場の空気が一変し(あんなに明確に〈空気が変わった〉のを他に感じたことがありません)、終演後のロビーでは、豪華パッケージの2枚組アルバムが飛ぶように売れていたことを記しておきます。

ガブリエーレ・ミラバッシに関してはこんな(NAVERまとめ)記事があったのでどうぞ→美しすぎる室内楽ジャズ、踊るクラリネット奏者ガブリエーレ・ミラバッシ。〈踊るクラリネット奏者〉だなんて思わず興味をそそられるコピーですが、演奏動画を観ると確かに演奏中の身体の動き方が凄い。そしてそれ以上に音色が凄い。木管らしい丸みのある伸びやかな美しい音色で、表現の幅もとにかく広い。超絶技巧的な早吹きをしても音のキャラクターは変わらず、そのせいで無駄に〈見せつけてる〉ような感じにはまったくならない。それでいて、音の細部までをコントロールしながらも過度の繊細さを感じさせることもなく、あくまでも気持ちよく見事に楽器を鳴らしてくれる人です。

 この〈ミラマーリ〉のアルバム、人に教えてもらって一発で気に入って、家にいるときでも移動中でもとにかく毎日ずっと聴いてる時期があったんですが、「最高!」って騒いでたら「生で聴いたガブリエーレの音色は本当に素晴らしかったですよ」みたいに教えてくれた方がいて。調べてみたら2011年に来日ツアーやってたんですね。もっと早くに知って、行きたかった……。

最後に、この2人にギターが入ってのライヴ動画(素晴らしい!)と、メマーリら3人の連名による名作『Triz』(ガブリエーレが数曲で参加。これも大好きな作品です!)のトレイラー動画を続けて貼っておきます。このブログがきっかけで興味をもつ方が1人でもいてくだされば嬉しいですねー。それではまた。

【プロフィール】
戸畑 春彦

戸畑 春彦 (とばた はるひこ)

Mikiki編集部所属。2014年3月入社。2月まで某社のジャズ専門店に勤務していました。特によく聴くのはジャズや即興音楽、近年の中南米音楽など。いわゆる〈プラチナ期〉時代からの某グループのファン(在宅)。Jリーグとガンバ大阪も好きです。ツイッターのタイムラインを毎日全部見てます。

関連アーティスト
40周年 プレイリスト
pagetop