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『dream you up』の世界を織り上げたさまざまなサブテキストをナヴィゲート!

DE DE MOUSE summer twilight not(2016)

EPも含むDÉ DÉ MOUSEの全作品紹介は『farewell holiday!』リリース時のバックナンバーを確認いただくとして……この最新EPでのアップリフティングな明快さや、『youth 99』(2015年)の90年代レイヴ~IDM的な破天荒ぶりなど、新作に通じる断片はこれまでも散見できる。

 

SHOBALEADER ONE Elektrac Warp/BEAT(2017)

DÉ DÉ MOUSEの音楽的な人格形成にエイフェックス・ツインやスクエアプッシャーが与えた影響の大きさは言うまでもないだろうが、その後者は歳月を経てこんなライヴ・バンドに発展。周波数は違えどカーステから流れてくる架空のハイテック・フュージョンという感じ?

 

DAFT PUNK Tron: Legacy Walt Disney(2010)

『dream you up』のバックグラウンドにある架空の時代観は、ジャケからもわかるようにオリジナル「トロン」(82年)が生まれた頃の様子。インタヴューでも言及されているダフト・パンクが、そのリメイク版でサントラを担当しているのも不思議な繋がりを感じさせたり。

 

LONE Levitate R&S/BEAT(2016)

話題作だった『Reality Testing』の重厚なシンセ・ファンク感もDÉ DÉ MOUSEに通じるものがあったが、『dream you up』と並べて聴きたいのはこの最新作。ハードコア~ジャングル全開でアーリー・レイヴの混沌を表現した作法は、アウトプットこそ違えど、まさに。

 

PET SHOP BOYS Please Parlophone(1986)

“West End Girl”に代表される初期ペット・ショップ・ボーイズのウェットな哀愁シンセ・ポップが、DÉ DÉ MOUSEに何かを残したのは、彼がキャリア初期に名曲“east end girl”(2007年)を生んだことからも明らか。この世代ならではの未来的なノスタルジーの原風景。

 

ANAMANAGUCHI Endless Fantasy dream.hax(2013)

今回“pump it up”でDÉ DÉ MOUSEと共演したのは、エモやパワー・ポップを矩形波の哀愁で彩るNYのチップチューン・バンド。ポーター・ロビンソンのリミックスで知られるほか、最近は大阪☆春夏秋冬のリミックスも手掛けていて、日本との距離はさらに縮まりそう。

 

Sawagi Starts to think? SOPHORI FIELD(2015)

実験色と肉体性を併せ持ったダンス・トラックを聴かせるインスト・バンドで、この現時点での最新作ではアフロビートやフットワークも取り込んだリズミックな旅へ。ベースの雲丹亀卓人とギターの観音がDÉ DÉ MOUSEのライヴ・バンド・メンバーとしてツアーを共にする。

 

LITE Cubic I Want The Moon(2016)

FREE THROWのコンピでSawagiと名を連ねていたこともあるインスト・バンドで、こちらからはドラマーの山本晃紀がDÉ DÉ MOUSEのライヴ・セットに参加している。USリリースもされたこの最新作は、ポスト・パンク的な硬度で躍動するアヴァンなマス・ロックの佳作に。