『X-MEN』シリーズの人気キャラクター、ヒュー・ジャックマン演じる『ウルヴァリン』シリーズの第三作にして最終作。まず目を見張るのが、描かれる世界のハードさ! ミュータントの多くが死滅。年老いて不死身の能力が失われつつあるウルヴァリン、認知症を患っているプロフェッサーXが、ミュータントの少女(ダフネ・キーンが好演!)と逃避行するロードムービーであり、製作者も言及している通りクリント・イーストウッド『許されざる者』のアメコミ版の趣きもある。罪と贖罪、アメコミ映画のひとつの終わりをR15指定の暴力描写も辞さず妥協なく描き切った監督ジェームズ・マンゴールドの面目躍如な一作。