COLUMN

ウィーザー『Pacific Daydream』 ポップな新作を機に改めて考える、彼らが太平洋の両岸で愛される理由

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その素敵な関係からも窺える、ウィーザーが日本で愛され続ける理由

 昨年度のグラミーで、本国での根強い人気を実証してみせたウィーザー。90年代パワー・ポップの火付け役として〈一時代を築いたバンド〉だけに、伝説のなかで生きているバンドになっていてもおかしくない存在だし、同時期に活躍した同系統のバンドには、すでに〈何処へ?〉な人たちも少なくないが、それでもなお……というより、ここ日本での人気も相変わらず。本国では商業的に失敗した96年のセカンド・アルバム『Pinkerton』が日本では当時からウケた、というところからウィーザーと日本との素敵な関係は始まった。

 90年代後半からは、くるり、ナンバーガール、ASIAN KUNG-FU GENERATION……日本でもリヴァースのような眼鏡男子が新たなロック・スターとして台頭。2006年にはリヴァースが熊本県出身の日本人女性と結婚(リヴァースの日本語でのTwitterアカウントは、くまもんならぬリバースクオモン)。プロポーズをしたクルマの中で聴いてたのはユーミンだったそうで、J-Popを好んで聴くこともしばしば公言していた。

 そんな彼は2012年にスコット・マーフィーとのユニット、スコット&リバースを結成し、日本語のオリジナル楽曲を制作。ファースト・アルバム『Scott & Rivers』では、それらに混じって木村カエラ“Butterfly”といったとことん直球なカヴァーもチョイス。今年リリースされたセカンド作『ニマイメ』では、miwa、MONGOL 800のキヨサク、RIP SLYMEのPESと共演。日本の音楽シーン、それも結構メジャーどころのそばに足跡を残してきただけに、その影響は広範だ。

 バンドマンにとっては〈ロックな歌モノ〉のスタンダードとして愛されているところはあるし、ジャケでちゃっかりオマージュを捧げちゃってる箱めるモ!やラブリーサマーちゃんみたいにキュートな方々からもモテてらっしゃる。言わば、信頼と定評のあるリヴァース印の音楽。革新的なアルバムと言われる新作も、日本のファンなら絶対気に入るはず! *久保田泰平

 

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