ceroのサポートや石若駿との共演などで知られるシンガー・ソングライター&パーカッショニストの2作目がやけに美しい。蝶の羽音のように終始微かに震えるヴォーカル、奇妙な静けさとざわめきをもたらす打楽器の響き、夢想的な趣のあるメロディーなどが混然一体となったこの音楽は、意識の中のまだ開けたことがない扉をノックし続けてやまない。ジャパニーズ・アシッド・フォークの新たな傑作だ。