結成15周年の節目を迎えたUNISON SQUARE GARDEN。15周年の企画が生まれたきっかけから、7月リリースとなるB面集ベスト盤『Bee side Sea side ~B-side Collection Album~』とトリビュート・アルバム『Thank you, ROCK BANDS! ~UNISON SQUARE GARDEN 15th Anniversary Tribute Album~』のこと、秋のツアーのことまで、特別な〈15周年〉を赤裸々に語ってもらった。
――バンド15周年としてさまざまなイヴェントや企画が予定されている今年ですが、そんななかリリースされたのが、これまでのカップリングをコンパイルしたB面集ベスト盤『Bee side Sea side ~B-side Collection Album~』となります。秋に控えているB面曲のみでのツアーも含め、このアイデアはどこから出てきたのでしょうか?
田淵「1、2年前から、15周年の目玉企画は何にしようかなってなったときに、カップリングだけで全国ツアーをするっていうのはおもしろかろうと思って。それと(1位になったB面曲のMVを制作する)MV総選挙もほかではやっていないのでおもしろかろうと。自分たちがおもしろいと思って仕掛けているものは、僕らのことを追っている物好きな人たちもおもしろがってくれるだろうと思っていろいろ仕掛けて実行しているのが、今年の頭から続いているという感じですね」
――今回のためにレコーディングやMIXをし直した楽曲もありますが、改めて過去の楽曲に触れてみていがかでしたか?
田淵「曲の作りとしては上手じゃないなって思います。今の曲作りのトレンドとは違うから、例えば〈間奏なげえな〉とかは改めて演奏してみて思いましたけど、昔は昔でこの良さはあったと思って振り返ると、必然的に今のライヴのやり方や曲の作り方に自信が持てるというか」
斎藤「その時々で楽曲への臨み方は基本的には変わらないんですけど、いまだったら違うなっていうものが時代によってあります。だけど逆に昔の曲は、そのときにしかできなかった瞬間的なものとしても捉えているので、久しぶりに聴いたら〈かっこいいな〉って思うこともありましたね」
鈴木「再録にあたってフレーズはちょいちょい変わりました。いまはいまのロジックがあるので、それに照らし合わせた結果ですね」
――秋からのツアーも全曲カップリング曲となるプレミアムなものになります。
田淵「今年しかやらないのでね。僕ら的にも特別なものだと思うし、観る側も今年が最後のチャンスだと思ってもらえるとより楽しめると思いますね。15周年の目玉なので」
――そしてライヴではツアーに先駆けて大阪にて大規模な野外ライヴ〈PROGRAM15th〉が開催となります。
田淵「いまの僕らのポテンシャルに適した会場がここがジャストだったんですよね。東京じゃないというのも含めて、理由は全部おもしろそうだなっていうほうに乗っかったというか」
斎藤「特別感は増えますよね、きっと。何年か経ったあとにその風景とともに思い出しやすいというのがあるので、それが野外でやるいちばんのメリットかなと思います。もちろんそれには超えなきゃいけないハードルがいくつかあるような気がしますが、そういうときほどいままでいいライヴができているので、今回もそれができたらいなって思いますね」
鈴木「まず野外とか人数が多いとかは興味がないですね。そんな浮ついたことはあまり考えず、ただ節目なので期待している人が〈来てよかったな〉って思ってもらえるように100%やるという責任感はあります」
――そうしたバンドの活動の一方で、さまざまなミュージシャンがUNISON SQUARE GARDENの曲をカヴァーしたトリビュート・アルバム『Thank you, ROCK BANDS! ~UNISON SQUARE GARDEN 15th Anniversary Tribute Album~』もリリースされます。
田淵「トリビュートって、される側がいちばん楽しいんだろうなって薄々感づいていましたけど、こんなに楽しいんだって思っていなかったな。〈俺、このバンドに愛されてるんだよね〉ってちょっと言いたくなるような(笑)。改めてユニゾンって愛されているんだなっていうのが知られるいい機会になるかなと、そういうのを含めて特別感があるアルバムになりましたね」
――これらのリリースを皮切りに、大いに盛り上がる一年になりそうですね。
田淵「忙しいは忙しいですね。秋のツアーがあって、来年からは普通にライヴ・バンドとしてライヴをやります、曲が溜まってアルバムを出します、また全国回りますといういつもの活動に戻れたらなって思っています」