ポップでありながらも獰猛さを持ったユニゾンらしい変則アンサンブルがのっけから迫り来る様がたまらない8枚目のフル・アルバム。そんな無邪気にはっちゃけ倒すボトムの強い楽曲たちには音の隅々にまで魂が乗り、“Catch up, latency” のアウトロがライブ時のようなアレンジなのも手伝って、〈何が起きてもロック・バンドを続けていく〉と宣誓しているようにも聴こえた。メンバーにとっては通常営業なのだろうけれど、突き抜けた喜びや飢えたテンション、曲調もさまざまな味わいがあって噛み応え十分! 脱力感を前面に出したうえでじわじわと壮大に化ける展開が新しい、先日の生配信ライヴでも披露されたミッド・チューン“弥生町ロンリープラネット”、そして“春が来てぼくら”との美しき接合が劇的すぎて困る。