ラッパーの玉名ラーメンがセカンドEP『organ』をリリースした。
玉名ラーメンは弱冠18歳の現役女子高生ラッパー。〈日常の断片を切り口に音楽を制作しているラッパー兼トラックメイカー〉……という肩書きだったが、2月にリリースしたファーストEP『空気』や5月発表の新曲“柔らかい”でスタイルを一新。アトモスフェリックなプロダクションとつぶやくようなフロウで独自の世界観を作り上げた。
豊田道倫のアルバム『サイケデリック・ラブリー・ラスト・ナイト』に参加し、豊田のパラダイス・ガラージのライヴにメンバーとして出演するなど、活動の幅を広げつつある玉名ラーメン。Apple Musicで〈今週のNEW ARTIST〉に選ばれ、ライター・岡村詩野からは〈日本のビリー・アイリッシュ、みたいなところもある〉と、批評家・佐々木敦からは〈DAOKOを観に行ったらKOHHが出てきた的な!〉と評されるなど、多くの注目を集めている。
そんな彼女の新作『organ』は、前作のパーソナルで内省的、かつダークなムードをより強めた作品になっている。プロダクションやミックスはさらに実験性と先鋭性を増し、進化、というよりも〈深化〉を聴かせる独特の音楽世界を築き上げている。
EP『organ』はSpotifyの他、Apple Music、Google Play Music、KKBOX、AWA、LINE MUSICなどで配信中。『空気』と同じく、ZINEが付属したCDとしても8月にリリースされる予定だ。いまもっとも注目すべきアーティストの一人、玉名ラーメンには今後とも注視したい。