12秒間の大停電後には、“Yesterday”が歌われてなかった。アカデミー賞受賞監督ダニー・ボイルが届ける心温まる物語。アーティストへの夢を諦めたヒメーシュ・パテル演じるジャックは、とある事故後にビートルズがいない世界で目覚めるのだが、その驚嘆させられる脚本に監督同様リチャード・カーティスの存在も計り知れない。誰もが一度は夢を志し、その道に向かって進んでいくが、ジャック達を介して挫折、実現への苦悩や葛藤、そして真実への愛が、ビートルズの名曲と共に巧みに描かれている。本作を鑑賞後、1人の老男が問いただす〈幸せになる秘訣〉の答えを、あなた自身で見つけることであろう。