インタビュー

MELLOW MELLOWが贈る、小西康陽のキャッチーな“最高傑作”とは?

【ZOKKON -candy floss pop suite-】第102回

MELLOW MELLOWが贈る、小西康陽のキャッチーな“最高傑作”とは?

待望のニュー・シングルは小西康陽の最高傑作!?

 〈小西康陽の最高傑作!?〉なんて、非常に興味をそそられるキャッチコピーではありますが、もちろんこれは誇大表示でも何でもありません。小西康陽が作詞/作曲/編曲を手掛けたMELLOW MELLOWのニュー・シングルは、その名も“最高傑作”……そんな言葉遊びのような表題ながら、これがまた名前負けしない内容に仕上がっているのです。

 期せずしてPIZZICATO ONE名義の実況盤『前夜 ピチカート ・ワン・イン・パースン』も話題となったばかりの小西ですが、PIZZICATO FIVEをはじめとする女性ヴォーカル作品の印象が強い反面、いわゆるアイドルと括られるガール・ポップ仕事は特に近年さほど多かったわけではありません。が、そのぶん深田恭子“キミノヒトミニコイシテル”(01年)や小倉優子“オンナのコ♡オトコのコ”(04年)から、林未紀“アイドルになりたい。”(07年)、Negicco“アイドルばかり聴かないで”(13年)、はちみつロケット“なかよしグループ”(19年)に至るまで、いずれも特有のクセがある絶妙にキャッチーな曲を提供してきている印象があります。そんな大御所のセンスに初顔合わせのMELLOW MELLOWが対応力を発揮できたのは、もともと彼女たちの披露してきた楽曲のテイストによるものが大きいのかもしれません。

 本稿の主役たるMELLOW MELLOWはSENA、MAMI、HINAによる全員身長150cm以下の3人組ガールズ・ユニット。 2017年10月に始動し、2018年6月に“マジックランデブー”でメジャー・デビューしたあたりから、ソウルやAORの風情が漂う楽曲の良さで評判を集め、レトロなガールズ・ポップ、テクノ・ポップ系からメロウ・ラップ、モダンなR&B調など多彩なスタイルの曲に取り組み、コンスタントにシングルをリリースしてきました。前作にあたる昨年のシングル“WANING MOON”は大人っぽい出来でしたが、今回の“最高傑作”は往時の“マジックランデブー”にも通じる軽快なテンポ感で賑やかに迫るダンサブルな好曲に仕上がってきました。

 「この曲は、〈自分のこの恋はいままででいちばんの最高傑作だ!〉とすごく恋を楽しんでいる女の子の曲です。一度聴いたら頭から離れない曲調とストレートな歌詞で女の子には共感を得やすい曲なのかな?と思います」(MAMI)。

 「自然に身体が動くリズミカルでキャッチーな曲です。あと、小西さんが女の子の気持ちをすごくリアルに歌詞で表現していて、すごいなぁと率直に思いました」(SENA)。

 音数を絞ったパーカッシヴでファンキーなアレンジさながらに、イキイキとした活発な女性像が小西らしいタッチで描かれ、〈この恋は人生の最高傑作〉と歌い上げるヴォーカル・ワークの妙も耳を惹くポイントでしょう。

 「歌詞の中にある〈最高傑作、最高傑作、最高傑作〉と、3人が順番に歌っていくパートが聴きどころです。イヤホンで聴いてもらうと右から左からって順番に聴こえてきて、さらに楽曲を楽しむことができます」(HINA)。

 そんな楽曲と3人の魅力はカジュアルな雰囲気の中で踊りまくるMVでも、インパクトのあるキュートな振付けと共に表現されています。

 「撮影はダンスを1人ずつ、ほぼほぼワンカットで撮りました。なのでMVにずっと映ってる感じになってます。みんな同じ建物で取ったのですがリモート感もあります(笑)。それぞれがずっと映ってるので見どころ満載で、一度だけではなかなか見れない部分も多いと思いますので、ぜひたくさん観てほしいです」(MAMI)。

 一方、カップリングに収録された“メインストリートは朝7時”は、宮野弦士が作編曲/深川琴美が作詞を担当したお馴染みの布陣によるもの。表題曲のテイストに合わせて渋谷系オマージュなフレーズが歌詞やアレンジのあちこちに散りばめられているので、ニヤリとさせられる人もきっと多いはずです。

 「朝起きて、カーテン開けて日差しがふぁっと差してくる瞬間に家でかかっていてほしい曲です(笑)」(SENA)。

 「個人的にとても好きな楽曲で、聴いてるだけでウキウキします。MELLOW MELLOWの楽曲に出てくる女の子って恋してる自分を楽しんでいたり、自分に自信を持ってキラキラしてるってイメージがあるんですけど、今回の曲も〈自分のいま〉を楽しんでいる感じがして、とても好きです。これからを楽しむ、これからに希望を持っている、そんな曲かなと思っています」(MAMI)。

 本来であればこのシングルは4月にリリースを予定されていたものでした。もどかしい自粛期間を通じて自分たちの活動を改めて見つめ直し、パフォーマンスすることへの思いを再確認したという3人。この先もMELLOW MELLOWは鮮やかな最高傑作を届け続けてくれることでしょう。

MELLOW MELLOWのシングル。

 

小西康陽の作品を一部紹介。

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