一大プロジェクトだったスタンダード・カヴァー3作を経てリリースされた、8年ぶりのオリジナル楽曲によるアルバム。それらカヴァー作の影響が明らかに感じられる内容で引き続きアメリカーナ志向は色濃く、多くの曲がノスタルジックでメランコリックな雰囲気。2020年という時代の空気を反映してかどことなくシリアスだが、優しく深みのある歌声に癒されていく……。どの時代のディランとも色の違う新境地の傑作だ。