ビーバドゥービー(beabadoobee)『Fake It Flowers』1975のサポートアクトを務めた新鋭が放つ瑞々しい個性

2020.10.26

How Was Your Day?
〈Sound Of 2020〉でも脚光を浴びた期待のニューカマーがいよいよ待望のファースト・フル・アルバムをリリース! このスウィートで瑞々しい個性と華やかな存在感は、もはや世代で括る必要もなく世界を席巻していくはず!

 英BBCの名物企画〈Sound Of 2020〉にノミネートされて脚光を浴び、今年リリースしたシングル“Care”はすでに400万回のストリーミング再生を達成、さらにファースト・アルバム『Fake It Flowers』がNME誌で5点満点の評価を獲得しているビーバドゥービー。勘とセンスのいいインスタントなスター探しが加速している昨今の状況に鼻白む局面は多々あろうとも、彼女の才能が要注目であることに異論はないだろう。ビーバドゥービーはフィリピンのイロイロ市に生まれてロンドンで育った現在20歳のシンガー・ソングライター、ベアトリス・クリスティ・ラウスのソロ・プロジェクトだ。

 資料によると……〈2017年から本格的に音楽活動を開始した彼女は、ティーンエイジャーの持つ不安定さを上手く捉えた楽曲でZ世代の若者を中心に人気を集め〉てきたという。2019年には1975やオスカー・ラングらを擁するダーティー・ヒットと契約し、『Loveworm』や『Space Cadet』などのEPをリリースしてNMEアワードの新人賞を獲得。クライロのオープニング・アクト抜擢を経て、今年に入ってからは1975のUKアリーナ・ツアーでもサポートアクトを務めた。さらにはレーベルメイトにあたるノー・ロームの“Hurry Home”に客演し、TikTokで41億回の再生数を記録しているパウフーのバイラル・ヒット“Death Bed(Coffee For Your Head)”にもフィーチャーされるなど、時代の流れにも乗って順風満帆。このたび登場する初のアルバム『Fake It Flowers』も、“Care”のヒット以降も着実に重ねてきた成果をまとめたものだ。

 90年代オルタナ/グランジ調のギターに特徴づけられた“Sorry”や“Worth It”、4トラックのテープレコーダーで録音されたローファイな“How Was Your Day?”などを収録したアルバムは、本人が敬愛しているというスティーヴン・マルクマスやダニエル・ジョンストン、エリオット・スミス、スマッシング・パンプキンズ、ソニック・ユース、マイ・ブラッディ・ヴァレンタインらの影響を彼女らしい現代的なベッドルーム・ポップ感覚で消化したもの。そんなサウンドに乗るトピックは、過去に犯した過ちや他人への依存、友情など共感を誘う身近なものだ。プロデュースを担当したのは元ヴァクシーンズのピート・ロバートソンとエンジニアのジョセフ・ロジャース。ここから勢いを加速してさらなるサクセスストーリーを歩んでいくであろう彼女のファースト・ステップに注目しておきたい。

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