本書はミスター・ライトメロウこと金澤寿和氏が監修、そして共著にブルーペパーズの福田直木氏が名を連ねたAOR辞典の第1弾。文章量、情報量半端ないこの本が第3弾まで予定されているという壮大な計画の序章ともいうべき一冊。ボズ、スティーリー・ダン、ドゥービー、TOTOといったレジェンド級アーティストに加え、キャロル・キング、ジョニ・ミッチェル、スティーヴィー・ワンダー、EW&FらのプレAORアーティストを交えて考察するところに、AOR世代がいかにしてAORに惹かれていったか、という経緯をおのずと発見できる構成が興味深い。時間かけて隅から隅まで読む価値あり。