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やっぱりエレクトロニックなものが生活に以前より接近してきたこともあって、よりヴォーカル曲におけるビートのトレンド変化みたいなのっておもしろくなってきてると思うのですが(日本ではその傾向があまり見られないので、ホンマがんばらなあきませんなと思ってますが)、今回はそれをちゃんとポップに昇華した3枚を紹介。ビートってだけで言ったらマムダンスの関連諸作が本当に良かったですね。スタジオ動画見たらマスター・シーケンサーがMPC60でそこも驚きましたが。
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1. FKA TWIGS 『LP1』 Young Turks/HOSTESS(2014)
“Two Weeks”、最近ではいちばんのお気に入りです。この原稿が掲載される時点でもまだリリース前ですが、アルカによる超絶素晴らしいプロダクションと、そんなアルカも参加していたカニエ諸作の雰囲気も纏ったビデオが、これまたすでにかなり興味を引きつけてやみません。全然フルで聴けてないけど、昨年リリースの『EP2』も最高でした。スロウであるのにエモーショナル。
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BOK BOK Your Charizmatic Self Night Slugs/BEAT(2014)
2. BOK BOK 『Your Charizmatic Self』 Night Slugs/BEAT(2014)
なんてったってケレラとの“Melba's Call”になっちゃいますが、やっぱ良いものは良い。FKAを今風のリキッドなビート(ビデオもウェットだしね)とするならこっちはソリッドなビート、ってとこでしょうか。インターネットのトレンドを完全にキャッチしたMVも含め、多くのクリエイターが「これがやりたかったんや!」と悔しがったであろう(まあ僕の周囲なんですが)本作。ブギー系のシンセを使っている“Howard”とかちょっと意外でしたが、使えるトラック多数。
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3. KIMBRA 『The Golden Echo』 Warner Bros.(2014)
前回序文で触れましたが詳細が出ましたね。これまでのイメージを完全に払拭しつつも及第点を大きく超えてきたのは、世界の名だたるアーティストとのセッションを乗り越えてきたからでしょうか。僕とか完全に同世代なんですが、これまでの作風よりこっちをやってる彼女のほうがしっくりきてしまっています。フライング・ロータスとかサンダーキャットも参加で訳わかんないけど、過剰にポップな一枚になってくれてることを期待せずにいられません。
tofubeats(トーフビーツ)
90年生まれ、神戸在住のトラックメイカー。東京パフォーマンスドール、橋本甜歌、スパズキッド、Negiccoらの作品を手掛け、プロデュースを担当したlyrical schoolのニュー・シングル“FRESH!!!”(T-Palette)がリリースされたばかり! さいとうまりなの配信EP『はじまるふたり』に提供の“ねむれないよるに”も最高スギル! 〈森高千里 with tofubeats〉として出演した〈SUMMER SONIC 2014〉のステージも大好評、さらに〈トーフの日〉である10月2日にメジャー初フル・アルバム『First Album』が発売されることも決定しました!! 気になる最新情報は〈www.tofubeats.com〉でチェックを!