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インタビュー

鍬田修一Marveling Big Bandのマーベラスな〈フュージョン・ビッグバンド〉

T-SQUARE“宝島”などを本田雅人と演奏した『Marveling』を語る

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ビッグバンド作品は〈厄介〉

――この『Marveling』の前、2017年にもビッグバンドでアルバムを1枚お出しになっているんですね(2017年作『Daybreak』)。やはり、自分のリーダー作を作るならコンボよりビッグバンドで出したいという気持ちはあるのでしょうか?

「今はあまりCDを出せる世の中ではないので、だったら厄介なものを出そうと……(笑)。ビッグバンドのアレンジって大変なんですよ。それゆえ、作品としても重みのあるものとして残るような気がするので、ビッグバンドかなと思ったんです。コンボはコンボで楽しいんですけど、僕はアンサンブルが好きなんでしょうね」

『Marveling』プロモーション・ビデオ

――コンボ作よりも、手間も時間もかかるビッグバンド作品のほうが頑張って作ったなという感じは確かにしますよね。

「そうですよね。あと、ビッグバンド人口は意外と多い気がするんです。ある程度オーソドックスなビッグバンドのアルバムはいろいろあるのですが、新しいというか、聴いたことのないものをやろうとしている人たちも結構多いので、そういう内容を自分で発信した方がいいかなという思いで作りました」

――アレンジは全部、自分でお書きになっているんですよね。

「はい。自分のバンドでは全部やっています」

――ビッグバンドのアレンジなんですが、いつ頃からするようになったのでしょう。

「大学時代から譜面のない曲なんかは自分で書いたりはしていました。ちゃんと本格的にビッグバンドをやり始めたのが2009年なので、そのときからもうちょっとしっかりやり始めましたね」

鍬田修一Big Bandの2010年のライブ映像

――当初から、すんなりできちゃったという感じですか。

「最近はすぐにできるようにはなりましたけど、最初の頃は大変でしたね」

――たとえば、よく参考にした、お気に入りのアレンジャーはいたりするんですか?

「うーん、特にはいませんね(笑)。バークリー(音楽大学)から出ている教本で学んだり、あとはこの響きが格好いいなというものを自分の記憶を頼りに譜面にしてみたり。まあ、自己流でやってきています」

――あとは、気に入ったコンボの曲を自分なりに拡大する形でアレンジしているというところはありますか。

「はい、そういうのが僕の場合は結構多いのかと思います」

 

本田雅人のスピリッツを受け継いでいる

――本田さんに、B.B.STATIONについてインタビューしたことがあるんです。そのときに、〈実はフュージョンとビッグバンドって似ている。カチっと決められた器があって、そこにソロを乗せるということで〉といったことを、仰っていたことがありました。

「そう思います。僕も、同じように感じています(笑)。そうですね、昔から僕は本田さんのスピリッツを受け継いでいると思います」

――そんな師匠筋となる本田さんの、どんなところが一番お好きなんですか?

「まず、T-SQUAREを知ったのは、ちょうど伊東(たけし)さんから本田さんに代わるときだったんです。それで、ライブの映像を観ても毎回アドリブが違っていたりもして、そういうワクワクする感じに中学生ぐらいの僕は心を打たれましたね」

――それで、今回のビッグバンドのメンバーなんですが、みんな勝手知ったる友達ですか。

「そうですね。音楽仲間です」

――だいたい同年代でしょうか?

「上の人もいますし、下の人もいます。最近は下の人に頼るより、上の人に頼ったほうがいろんな意味で、演奏面でも安心してできますね。まあ、いろいろです。リズム隊とかもドラムの平川(象士)さんは年上ですし、ベースの古川(貴浩)くんは年下です」

――たとえば、自分はこういうタイプの奏者が好きで、声をかけているという観点のようなものがあったりは?

「こういう音楽を好んでやってくれる人ですね。そうじゃないと、お互いにストレスを感じてしまうので。すごいジャズ・ドラマーの方に来てきていただいて16ビートを叩けと言っても、お互いにつまらないでしょうし。だから、こういうのを得意な人を呼んでおります。アンサンブルが好きなので、格好よくアレンジしたものを格好よく演奏してもらいたいという思いがありますね」

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