ズシンと響く極太のグルーヴにのっけから持っていかれる11作目。初シングルの発表から15年、フジイケンジの加入から10周年の節目に届く本作は、コロナ禍のなかでかつてないほどに楽曲制作と向き合って完成を見たとのことだが、極限まで削いだアンサンブルだけにリフやフレージングの多彩さが最高に光っていて、楽曲ごとのカラーが実にヴィヴィッド。聴き進めるほどに更新されるハードボイルドな王道ガレージに痺れっぱなしだ。