元モーリス・ベジャール・バレエ団の小林十市をディレクターに迎え横浜で開催される、3年に一度のダンスの祭典、いよいよ開幕!

 世界中がパンデミックに襲われ、引越し公演の中止・延期も相次いでいるが、3年に1度のダンスの祭典〈Dance Dance Dance @ YOKOHAMA 2021〉(以下DDD2021)は、日本国内のダンスのエキスパートたちが集結し、賑やかに開催される。進取の気性に富む港町として、これまで最先端のダンスを紹介するフェスティヴァルや公演が数多く行われ、今もコンペティションと公演からなる〈横浜ダンスコレクション〉が毎年開催されるなど、ダンスのメッカとして機能してきた横浜ならではの催しだ。

 その特長は、日本最大級を誇る規模。メインの開催期間となる8~10月のほか、前後にプレ期間、ポスト期間として様々な催しが行われ、ジャンルもコンテンポラリーダンス、ジャズダンス、ストリートダンス、ソシアルダンス、チアダンス、バレエ、フラ・ポリネシアンダンス、ベリーダンス、日本舞踊、盆踊り……と多岐にわたる。4回目の開催となる今回は元モーリス・ベジャール・バレエ団の小林十市をディレクターとし、およそ200ものプログラムが展開する。

 その口火を切るのは、特設野外ステージで行われる、横浜ベイサイドバレエ。横浜港をバックに、沈みゆく夕日と共に東京バレエ団の上野水香、柄本弾らが「ボレロ」ほかを踊る舞台は、スペシャル感満載だ。また、国内外で活躍する一流ダンサー達が近現代の名振付家の作品を踊るガラ「International Choreography × Japanese Dancers~舞踊の情熱~」や、かつてルードラ・ベジャール・ローザンヌで学んだ金森穣が出演に小林十市を迎え、ベジャールと過ごした80年代に想いを馳せて創作するというNoims Company Niigata × 小林十市「A JOURNEY~記憶の中の記憶へ」も必見と言えるだろう。

 しかし、既述の通り、バレエだけでなく様々なダンスジャンルが集まるのがDDD2021の魅力。アメリカ最大のダンスコンテスト〈BODY ROCK〉で2010年から2年連続優勝を果たし、ユニークな世界観でも知られるダンスパフォーマンスグループs**t kingzは、横浜市内の中学・高校でワークショップを行う〈ダンス部応援プロジェクト!〉に参加するほか、〈s**t kingz Dance Live 2021〉として新作「ダンスが好きなただの変人~」を発表する。また、小林ディレクターの弟である噺家・柳家花緑がバレエ「ジゼル」を江戸時代に置き換えた創作落語を東京シティ・バレエ団の踊りと共に展開する「おさよ(落語版ジゼル)」もDDD2021ならではのコラボレーション企画だ。

 そして、コラボレーションといえば注目なのが、日本最大級のストリート・ダンス・コンテスト〈JAPAN DANCE DELIGHT〉などでの優勝や受賞経験を持つyurinasiaが、ミュージシャンの河原太朗のソロ・プロジェクト〈TENDRE〉と共に、横浜港の特設ステージに立つ〈TENDRE × yurinasia〉。yurinasiaは2019年にTENDREの曲“SIGN”のミュージック・ビデオに出演し、ライヴでも共演。TENDREの伸びやかで色彩豊かなサウンドと、yurinasiaのシャープで自由な動き・佇まいが、なんとも言えない味わいを出していた。今回は、公募により選ばれたダンサーたちと共に、より深いところでのコラボが実現するに違いない。

 2021年の横浜でしか出会えないダンスの数々を、お見逃しなく。

 


EVENT INFORMATION
Dance Dance Dance @ YOKOHAMA 2021
2021年8月28日(土)~2021年10月17日(日)神奈川・横浜市内全域

■TENDRE × yurinasia
2021年9月2日(木)神奈川・横浜 象の鼻パーク 特設ステージ(野外)
開場/開演:18:30/17:30
出演:TENDRE/yurinasia/次世代ダンサー/jABBKLAB
全席指定/U24(24歳以下):2,000円/1,000円 ※シルバー(65歳以上)、障害者手帳をお持ちの方は一般料金から500円引き
https://dance-yokohama.jp/ddd2021/tendre_x_yurinasia/

チケット(神奈川芸術協会内DDDチケットセンター):045-453-5080(平日10~18時/土曜日10~15時/日祝休)
主催:横浜アーツフェスティバル実行委員会
お問い合わせ(横浜アーツフェスティバル実行委員会):045-663-1365

https://dance-yokohama.jp/