亡き祖母に捧げた昨年発表の3作目に5曲を追加したデラックス版がLP化。スノー・アレグラ使いのドレイク客演曲、ピーター・アレンのAOR引用など、名曲と一体化しながら甘くのっぺりとしたラップ風の歌唱でトラップ・ソウルの世界に誘う作法は今作でも不変だ。特に“Inhale”でのSWV、ビッグ・ショーンを招いた追加曲でのクリストファー・ウィリアムスなど、90年代R&Bネタを旨みとする楽曲での郷愁と先鋭感のせめぎ合いがたまらない。