君がいない未来はありえない
――カップリングにはユユさんの作詞した“Period”が収録されています。
ココ「これは今年に入ってから録りました」
――歌詞は再始動後に書かれたもの?
ユユ「最初に〈作詞してください〉って仮歌を貰ったのは去年の年末で、これも2グループで歌う曲だと聞いていたので、何となく書きたいワードを挙げていたんですけど、年明けたら全然違う形になったので、最初の言葉を全部なくして、新しく書き直しました。個人的にライヴしてる時は新しい感覚のほうが多くて、でもメンバーとこうして話している雰囲気とか、もともとあったギャンパレの歌やダンスには懐かしさもあったりして。そこの感覚のギャップが不思議な感じがしたので、そういうことを書いたりだとか。あと、ギャンパレが再始動するなかで、PARADISESとGTTBはこれが最後だって知らずに最後のライヴを迎えていて、始まりと終わりを凄く感じた時期だったので、ココナッツやSLEEPERのみんなを振り回してしまったなと思ったり、PとGそれぞれでやっていく気持ちが強くなった時期もあったので〈まさかまた交わるとは〉っていう思いもあったり……そういう心境を言葉にしました」
――サビでは〈君がいない未来はありえない〉という言葉を引用していますね。
ユユ「原点回帰っていうイメージなんですけど、それこそ再始動して、前からの続きというより、また振り出しに戻ってのスタートだなっていうところで、もともとの初心を思い出したい気持ちがあったりして。〈私たちの原点って何やろ?〉って思った時に、やっぱり“Plastic 2 Mercy”にある言葉なのかなと思って入れました」
――〈水平線〉とか過去の曲を思い出すようなワードもあってハッとしました(笑)。
ユユ「確かに(笑)。“I need you I love you I want you”(ユユが作詞した2017年のギャンパレ曲)でも使いましたね」
ミキ「特にAメロの言い回しとかがユユっぽいなって思いました。私だったら絶対書けないし、旧GTTBの6人からは絶対に出てこないようなフレーズがあって、〈あっ、ユユっぽい! やっぱりおもしろいな〉って。言葉を使うのが凄く上手なので、ユユの詞を読むのが好きなんですけど、〈懐かしい、この感じ〉って思いながら歌いましたね」

――“Period”という曲名はグループの前身POPの由来でもありますし、〈終止符〉という意味もありますね。
ユユ「曲名も私が付けました。ひとつの区切りっていう意味での〈Period〉ですし、原点という意味でも〈Period〉かなって」
――儚いけどポジティヴでダンサブルな曲調は、かつてのPOP~ギャンパレっぽいとも言えます。
メイ「めっちゃ低いラップ調みたいなAメロからBメロでちょっと盛り上がって、まっすぐなサビで一気に跳ねる曲調のギャップがおもしろいし、シンプルにめっちゃ良い曲だなって思いました。自分が歌った曲のトップ何位かぐらいで好きな曲です」
ユア「ほぼ2人ずつで歌っていくパートが凄く新鮮で、そこはこの曲の魅力の1つだと思います。サビだけ2人で歌うとか、Aメロの一部で2人なのはハモリも含めてたまにあるけど、これだけ2人ずつユニゾンで歌い続ける曲ってないから」
ベビ「Gの時はあんまり誰かと一緒に歌うことがほぼなくって、Pになってちょっとずつユニゾンとか増えて。けど、今回のまったく予想外の感じでもらって。新しい声の感じが、凄く新鮮です」
ドク「ユニゾンが多いのもあって、聴いていると〈一人ではできないことも、みんなで力を合わせれば乗り越えられる!〉っていう気持ちになって、そこにGANG PARADEらしさみたいなものを感じたんですよ。そんな深い意味はないかもしれないんですけど(笑)、改めて思いました」
――人数がいると、逆にこういうパターンもできますよね。
ユア「10人いるからいろんな組み合わせがあるし、いまマイカが作ってくれている振付けも〈どういう見せ方になるんだろう?〉って完成が楽しみです」
マイカ「これまでユユが作詞した曲は、サキちゃんがいた頃も私が振付けさせてもらうことが多かったので、久しぶりにユユ作詞曲の振りを作るのは楽しみだなっていうのと、今回もパフォーマンス制作チームみたいな感じで、月の力も借りて」
月ノ「また補助的な感じで(笑)」
マイカ「一緒に作ろうと思っています。最近はご時世の問題もあって、振り数少なめの超シンプルな振付けを意識していたんですけど、これはちょっと振り数を多くするのをイメージ中です。ユユも言った〈原点回帰〉をテーマにしつつ、ほぼずっと2人で歌う曲は新しいので、見え方も新しくしたくて」
――10人の振りも久しぶりですもんね。
マイカ「いや、ホントに10人の振りの作り方をすっかり忘れちゃっていて(笑)。感覚を取り戻している最中なんですけど、やっぱりまったく違くて。人数が多いからこそできることってたくさんあるし、ステージの右側や左側や後ろでいろんなことが起こっていて、どこを観ても飽きさせないようなパフォーマンスが作れるように。この人数を活かして、数の暴力を上手くプラスにできるような振付けを考えています」