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ナメられたくない気持ち

――その後のシングル“FOUL”(17年4月)は32位でした。

ナス「前のツアーでも披露させてもらったんですけど、“FOUL”をやっている時はもっと広いステージのお客さんを想像できるっていうか。振りとか歌詞も全部好きだし、ライヴ中にグッとくることが多くて」

ココ「わかる。野音でいちばん覚えているのは“FOUL”だわ。やっていて泣きそうになった」

月ノ「めちゃくちゃわかる」

ドク「でも、サキちゃんが坊主にするMVは衝撃でした」

ユユ「うちらにも秘密やったから」

ココ「私だけ知ってた。何かシリアスな空気になったもんね(笑)」

ドク「そんなきっかけで坊主にするっていうのが、自分の理解を超えてきたから、私はビックリしちゃって。自分もがんばらなきゃって思いました。覚悟を見た気がして」

ミキ「でも坊主になった瞬間、寒がっててちょっとおもろかったね(笑)」

月ノ「感想がそれかい(笑)」

――そのカップリング“Close your eyes”はマイカさん作詞ですね。

マイカ「はい。まだキャン・マイカ名義で初作詞しました。渡辺さんから〈今回はマイカで〉ってきたメールが凄く嬉しかったので、めっちゃ覚えています」

ココ「根本宗子さんのミュージカル『プレイハウス』でも使っていただいたんですよ」

マイカ「あと、NHKのドラマでも登場人物が歌っていて」

ユア「『ひきこもり先生』(2021年)というドラマで、“Close your eyes”と“ブランニューパレード”を使っていただいて」

ココ「うちらも遊び人のツイート見て知ったんですけど、登場人物の好きなアイドルがギャンパレっていう設定で」

ユア「部屋にポスター貼ってあったりしてね」

マイカ「そうなんですよ。ライヴでも全然やっていない曲なのにビックリしました」

――そこからサキさんとアヤ・エイトプリンス(当時BiS)さんのトレードを経て“Beyond the Mountain”(17年7月)が出て、アルバム『GANG PARADE takes themselves higher!!』(17年11月)が出た時期ですね。

ドク「いいアルバム。全部いいよ」

ミキ「“CAR RADIO”は最初聴いた時、けっこう衝撃的でした。〈えっ? 終わった!〉って思ったけど、何か足りなくて〈もう1ループして聴こう〉みたいなのをずっとやってました。あと、ちゃんとラジオを持つ振付けがあるのもおもしろくて好きです」

ココ「“Beyond the Mountain”からは全部マイカの振付けになったもんね」

マイカ「そうだね。最初だったからけっこう苦戦したけど、まだ引き出しがいっぱいあったし、変な固定観念も全然なかったから、やりたい放題っていうか(笑)、いまじゃ作れないような振りが多いですね」

月ノ「“GANG PARADE”の振りはけっこう衝撃的だった。まだWACK受ける前に、初めてギャンパレのライヴ映像観たのが、たぶん“GANG PARADE”と“イミナイウタ”で、〈スゴッ!〉って思ったの覚えてる。このアルバムには個人的に当時のGANG PARADEのイメージがめっちゃ詰まっていますね」

ココ「衣装とかもオラオラ系で、〈愚連隊〉って言いはじめた時だったから。〈破天荒アイドル〉とか〈スケバンアイドル〉みたいに言われるようになって」

ドク「そう呼ばれて気が楽やった」

ユア「何してもいい感じするもんね(笑)」

マイカ「この頃はナメられたくない気持ちが超強くて、〈側転してやろう〉とか〈ブリッジとか誰もやってないだろ〉みたいな気持ちが振付けにも出ている(笑)」

ココ「人を担いだり、側転したり、いろいろやりはじめた転機がこの頃だから。〈うちら最強になろうぜ〉みたいな」

ミキ「尖ってんな(笑)」

ドク「あと、よく円になって回るっていうのも、このアルバムからです」

マイカ「円になって回る……アホみたい(笑)」

ベビ「去年の中野サンプラザで“イミナイウタ”を観て、〈何だこれは? すご~!〉って思いました。情報量が多すぎて、ボーッとしていたら終わった(笑)」

月ノ「まあわかるよ」

ココ「2017年は何か濃かったですね」