掴みたい、今度こそ――ニュー・シングル“Priority”に13人が込めた現在の思いとは?

 元日にサプライズで再始動を発表して以来、激動の2022年を駆け抜けてきたGANG PARADE。13名もの大所帯グループに進化して挑んだ〈GANG PARADE THE GREATEST SHOW TOUR〉に続いて8月はファンクラブ会員限定ツアー〈津々浦々愚連隊大行進〉で全国を回り、9月から11月にかけては〈EVERYTHING MUST GO TOUR〉を完走したばかりです。そんなタイミングで再始動後の3枚目となるニュー・シングル“Priority”が登場。明るい雰囲気だった“PARADE GOES ON”と“シグナル”から一転してエモーショナルな楽曲は、意味深なタイトルと共にグループの今後を指し示すものとなるのでしょうか?

GANG PARADE 『Priority』 ワーナー(2022)

 

13人のキャラクターが見えるように

――この記事が出る頃には終了しているんですけど、秋の〈EVERYTHING MUST GO TOUR〉はどういう意識で臨んできましたか。

アイナスター「ツアー名の〈EVERYTHING MUST GO〉にはいろんな意味があるんですけど、〈行かなくちゃ〉という意識が凄く強いです。前回のツアーは13人のお披露目だったので、〈13人めっちゃ多いな!〉みたいな驚きとか〈新メンバーってどんな感じなん?〉みたいな感じで観てくださっていたと思うんですけど。今回はもうパッと見の新鮮さにはたぶん遊び人(GANG PARADEファンの総称)のみんなも慣れてきているのかな?って。だから、ここからは13人でのいろんな強みをもっと出していけたらいいのかなって思っています」

月ノウサギ「そうだね。ここまで目新しさや勢いで突っ走ってきたので、13人としての土台があやふやで詰め切れてない部分もあって。その土台をしっかり作っていきながら、そのうえでGANG PARADEがこの先どうやって上がっていくか、覚悟をどんどん決めていくツアーになるのかなって」

ユイ・ガ・ドクソン「〈EVERYTHING MUST GO〉の意味も踏まえて、このツアーで自分たちはどういう気持ちをお客さんに伝えたいのか、そういう話はツアー前にしました」

――個人としてはどうでしたか?

カ能セイ「前回は加入して初めてのツアーで、遊び人と〈はじめまして〉して、何も考えずライヴに慣れていくみたいな感じだったんですけど。今回のツアーでは新メンバー枠はもう終わったんだなって思っています。グループの一員としてできてなかったところを1つ1つ詰めていって、自分の完成度も13人の完成度も高めていきたいです」

キャン・GP・マイカ「長く在籍しているとどうしても固定観念ができてしまうから、もっと視野を広くして、遊び人のみんなにも自分たちでも先が見えるステージングをやっていこうとしている最中なので、もっとライヴ感を出して、毎回その日しか観られないパフォーマンスを届けたいなっていうのが個人的な目標です」

ナルハワールド「広島で公演をやる前に、スタッフさんから〈もうちょっと自分を前に出したらいいね〉っていうお話があって。なので、このツアーではもっと自分を出して、〈こういう性格だよ〉〈こういう人だよ〉みたいなものをちゃんと探せたらなって思っています」

――ツアーでは毎回くじ引きでパンスト相撲をやられていて、前半ではキャ・ノンさんが頻繁に被っていましたが、くじ引きは本当にランダムなんですか。

ココ・パーティン・ココ「ガチです」

ドク「くじは本当にガチなんですよ。前のFCツアーではフリートークを決めるくじ引きでナルハが何度も当たったし、今回のグランドパンスト大会はキャ・ノンがめちゃめちゃ当たっていて」

キャ・ノン「別に被りたくはないです」

マイカ「何だと(笑)?」

ココ「被りたい人がたくさんいるからね」

キラ・メイ「そうなんです。欲が強いんで当たんないんですよ」

チャンベイビー「まだ1回も当たってない」

――ここからに期待ですね(その後2人とも無事に被りました)。

テラシマユウカ(ユユ)「無欲しか当たらんよ」

ユメノユア「私も被ったことがなくて。リハの時は何回か当たってるんですけど」

――リハーサルもやるんですね(笑)。

ドク「回を重ねるごとに奇跡が増えていってて。この前は初めてパンストが千切れて引き分けで終わりました」

ユユ「私とノンがね。ちょっとあれは決着つけたいな(笑)」

ノン「いつかね」

ドク「その時しか観られないものを少しでも増やしたい気持ちだから、パンストの神が微笑んでくれているのを感じました」

ココ「まあ、どうしても喋る人が偏っちゃうんで、その場の力が試されるようなことをして、みんなのキャラクターが見えるように、みたいなのは意識しているかもしれないです」

ドク「そう、マネージャーさんとも話したんですけど、1回のライヴごとに観てくれた人が思い出せるシーンを全員1つずつは必ず作る気持ちでやろうって。なかなか13人いると難しいんですけど、みんなそれに励んでおります」