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地元のヒーローで憧れの存在スウィッチフット

――わかりました。次に、オールモスト・マンデーを始める前に、音楽に夢中になったきっかけ、バンドを始めることにした理由などを教えてください。

コール「それぞれのストーリーはちがうと思うんだけど、僕は子どもの頃にたくさんコンサートに行くようになったからだね。大きなステージで音楽を奏でるミュージシャンたちにめちゃくちゃインスパイアされて、〈僕もこれをやりたい!〉って思ったんだ。だから、親に頼んで、ギターのレッスンを受けさせてもらって、練習を始めた。

そんな始まりからここまで来れたなんて、ほんとにラッキーだったね」

ルーク「僕はドーソンと一緒に育ったから、自然と音楽を一緒にやるようになったんだ。これっていうはっきりとしたきっかけは覚えてないけど、そんななかで、だんだんちゃんと真剣に音楽をやろう、っていう流れになったんだ。さらに、コールと出会って1週間後には一緒にやろうってことになって。

とにかくそんな感じで、僕の周りにはずっと常に音楽があった。で、たまたま自然と音楽に真剣に向き合うようになって、次のステップに向かおう、っていうふうになっていったんだ」

ドーソン「……えっと、6年生の頃に、コンテストで歌ったら〈クールだ〉ってなったから、歌うようになった。ふふふ(笑)」

全員「(爆笑)」

――いいエピソードですね(笑)。当時の憧れのアーティストを教えてもらえますか?

ドーソン「う~ん。僕の場合はコールドプレイ、そしてそのコールドプレイのクリス・マーティンからずっとデカい影響を受けてる。

U2もビッグな影響源で、というのも、親父がめちゃくちゃファンなんだ。だから、いっつも聴いてたね。

あと、あまり知られてないかもしれないけど、スウィッチフットのジョン・フォーマン。スウィッチフットはサンディエゴ出身で、街のヒーローなんだ。彼らは音楽もツアーも最高だし、メンバーのみなさんはいい方たちだし、世界をよりよくするために、自分たちの活動をコミュニティーに還元してる。ほんとに、ほんっとにずっと憧れなんだ」

スウィッチフットのサンディエゴでのライブ動画

コール「僕が音楽に入れ込んでギターを始めたのは9歳の頃なんだけど、その前にゲームの『ギターヒーロー』をやってたから、それもギターを弾きたいと思ったきっかけだったんだ(笑)。

ギターを始めてからはレッド・ツェッペリンの曲をたくさん練習してたから、ジミー・ペイジがアイドルだった。当時は、あと、ジミ・ヘンドリックスとスマッシング・パンプキンズ。ロック、特にクラシックロックのギターソロを練習して弾いてたね」

ルーク「僕も、ドーソンが言ってたスウィッチフットの存在はデカかった。というのも、サンディエゴ出身のバンドってそんなにいなかったし、しかもバンドがたくさんいるLAとちがう音楽をやってたからね。街への愛があるバンドが身近なところにいるなんて、最高だよ。

毎年、彼らは夏にビーチでフリーライブをやるんだけど、僕はそれにいつも行ってて、それが超クールな思い出なんだ。憧れだね」

 

サーフィンも音楽もピュアな経験だってことが共通してる

――アメリカの西海岸といえば、音楽と密接な関係にあるサーフカルチャーですよね。3人もサーファーだそうですが、サーフィンとオールモスト・マンデーの音楽はどう関係しているんですか?

ドーソン「そうだな~。サーフィンの何がクールかって、それはピュアな経験や表現を体験できるからなんだ。スマホもなしに、自然のなかに飛び込めて、本当に〈世界のなかにいる〉って感じのピュアな経験なんだよ。僕は、そこが音楽と共通してるところだと思う。みんなで集まって、音楽を奏でて、オーディエンスと繋がりを持てる。サーフィンも音楽も、両方めちゃくちゃピュアだと思うんだよね。さっき言ったみたいに、そこに何か意図的なものはまったくないし、意味みたいなものもない。

サーフカルチャーのなかで育ったことは、僕らにとって超重要なんだ。僕らはたくさんのサーフムービーを観てきたし、映画のなかではクールな音楽がたくさん使われてるしね」

ルーク「サーフカルチャーと音楽は、手を取り合うようにして一緒にあるものなんだ。サーフィンのコンテストでは絶対バンドが演奏するし、そういうイベントには常に音楽が流れてる。

僕らの初めてのライブも、サーフショップの裏でやったんだ。サーフィン好きの人たちってみんな生の音楽が好きだし、とにかく自然なことなんだよ。だから、僕らも演奏する機会をもらえたんだ」