〈第6回未来屋小説大賞第1位〉、〈第25回大藪春彦賞受賞〉、そして〈2023年本屋大賞ノミネート〉。刊行後、話題続出となり注目の1冊として挙げられている安壇美緒のスパイ音楽小説。心に痛みを抱かえ生きている橘樹。かつて奏でられていたチェロの響きは聴こえてこない。しかし、ある出会いと共に、傷を覆ったその心は再生へと導かれていく。文間からそっと聴こえてくるようなチェロの音色。人はどこかで過ちを起こしそして生きていく。しかし希望は再生する。音楽の持つ力は絶大だ。そう強く感じずにはいられない。現代社会に問いかける渾身の物語と言えよう。
安壇美緒「ラブカは静かに弓を持つ」現代社会を問い、音楽の力を感じさせる話題のスパイ音楽小説
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