『らご』

羅針盤のアルバム『らご』『せいか』がアナログLPで2024年6月19日(水)にリリースされる。

当時、BOREDOMSや想い出波止場で活動していた山本精一を中心に、88年に結成されたフォークロックバンドの羅針盤。彼らが97年にギューン・カセットからリリースしたアルバムのジャケットを変更し、同年にワーナーから再発売されたファーストアルバムが『らご』だ。

以下、プレスリリースから引用する。

冒頭の“永遠〈えいえん〉のうた”から、山本精一がこれまでに見せてきた表現とは遠く離れたポップソングが並ぶ。耳への心地よさと皮一枚下にはヒリヒリとした緊張感が漲っている。むしろ、その人懐こさゆえに、聴き手の弛緩した意識の奥深くに忍び込むような、そんな歌たち。プロコル・ハルムの名盤『A Salty Dog』の収録曲“巡礼者の道”のカバー“HOWLING SUN”も収録。思えば〈うたもの〉という不思議な新造語も、山本精一が歌いはじめたことに対応して急設されたものだったと思い知らされる。

『せいか』

また、バンドが翌98年にリリースしたセカンドアルバムが、『せいか』だ。同作についても、プレスリリースから引用する。

山本精一が歌うバンド、としての機能から更に深化した2枚目。話し言葉のように作為のない歌声が、歌そのものに同化。ポップソングをある種の擬態とするなら、このアルバムは完璧にその役割を果たしている。目を凝らしても輪郭を捉えることなど出来ない。かといって曖昧とは無縁。ビーチ・ボーイズへの偏愛を感じさせる“せいか”から、ネオアコと呼んでは失礼なフォークソング“アコースティック”、ニューウェーブな“クールダウン”とまるで山本精一のリスナーとしての遍歴を追っているようでもあり。10分近くの大曲“カラーズ”にはドラマもなく、クライマックスも訪れない。が、一度この歌に囚われたら最後、永久に頭の中で鳴り続ける。

いずれも唯一無二の〈うた〉が聴ける、色褪せない名盤。今回、待望の初のアナログ化となるので、ぜひ手に入れたい2枚だ。

 


RELEASE INFORMATION

羅針盤 『らご』 Pヴァイン(2024)

リリース日:2024年6月19日(水)
品番:PLP-8098
定価:4,387円(税込)

TRACKLIST
1. 永遠〈えいえん〉のうた(アルバム・ヴァージョン)
2. クッキー
3. ハウリングサン -philgrim’s progress-
4. FLAT
5. かえりのうた
6. ライフワークス
7. いのち
8. 生まれかわるところが

 

羅針盤 『せいか』 Pヴァイン(2024)

リリース日:2024年6月19日(水)
品番:PLP-8099
価格:4,387円(税込)

TRACKLIST
1. せいか
2. アコースティック
3. クールダウン
4. 光の手
5. 朝うたう夜のうた
6. ドライバー
7. カラーズ
8. 終わりの鈴