オリジナル・アルバムとしてはおよそ10年ぶりとなる新作は、タイトルが示すように『This Is Me... Then』(2002年)の続編的な位置付けとなるもの。同作はベン・アフレックとの熱愛期に作られたもので、今回もその20年越しの復縁劇を背景にした作品なのは言わずもがな。そんなカップルのハッピーなモードを反映した明るいネタ使い多めのキャッチーな音世界は、まさに20年ほど前の作風に回帰したようなノスタルジックな側面も孕みつつ、一方では00年代リヴァイヴァルの華やかな現代のモードにもうまくリンクしているように響く。ゴージャスな“Can’t Get Enough"”の豪快な主人公感も眩しい快作だ。