だいたい毎回かっこいいレニーではあるものの、今回はここ数作でいちばん良いのでは!? 本人比では“Black Velveteen”的な微電流も感じさせる殿下……電化ファンクの“TK421”で期待は膨らんでいたが、ソフトな唇と粘っこいリフで執拗に迫る“Let It Ride”や軽快なアップ“Bundle Of Joy”など、今回はシンプルに整理された意匠でリズミックな小気味良さと微細なメロディーのうねりを感じさせるタイプの曲が多く、そのあたりはより密室的な雰囲気だった初期にも近そうだが、そこに外向きな解放感もあるのが現在のレニーなのだろう。何にせよ今回はいろんな意味でプリンス好きなら必聴!