SNSで注目を集める著者が自身の祖母とのエピソードを綴ったコミックエッセイ。冒頭に登場する、きみどり色でつやつやしたデラウェアに祖母の愛を感じずにはいられない。暗い夜道を心配して電柱のところで待っていてくれたこと、爪を切った後にやすりまでかけてくれたこと、お小遣いを渡してくれる時の、あのほかにない力強さ……シンプルな絵と言葉でテンポよく綴られるからこそ、自分自身の思い出がたくさん想起される一冊。あたたかさとさみしさが同時に押し寄せて、作中にも登場する夏休み最後の日のような気持ちになる。書き下ろし「今の祖母んち」に涙して、私も少しは大人になったかも?