
Cwondoや中尾憲太郎ら〈ぶっ飛んでる人〉との共同作業
――中尾憲太郎さんやビートさとしさんはまだ分かるんですけどCwondo君の参加は意外でした。
「そうですね。Cwondo君がtricotが好きだって言ってくださってたのは聞いてたんですけど、ご一緒する機会が全然なくて。
2月頃にilliomoteが能登半島地震のチャリティイベントをやりたいということで誘ってくれたんですけど、私がDMを見てなかったせいで気付いたのがライブの数日前とかで。今から出れるんやったら好芻しかないかなと思って、(山本)幹宗さんと2人のミニマルセットで出させてもらったんですけど。
その時にCwondo君もソロセットで出てて。No Busesの曲は聴いてたんですけど、ソロでやってるのを初めてライブで拝見して〈これは一緒にやりたい〉って思って、『LOVE』を作っている時にそのことをバッて思い出しました」
――tricotが好きだという話も共演時にしましたか?
「その日、Cwondo君の機材が凄かったので(笑)、自分から話しかけたんです。〈その機材は何に使うの?〉みたいな話をしてたら、tricotに影響を受けたっていう話をしてくださって」
――ソロはNo Busesでやってることとまた全然違いますよね。
「全然違いますね。本当に天才だと思います」
――じゃあCwondo君が次のソロの作品に参加してもらうのがいいかもと思ったということは、その時にはもう『DEAD』に着手してらっしゃった?
「『DEAD』の時は全然考えてなかったんですけど、5月にリリースして、次をもう作りたいなって気持ちがあふれてきた時にCwondo君のことを思い出した感じですね」
――『DEAD』の時は基本的には一つのバンドで録音していましたが、今回は曲ありきで進んでいったんですか? それとも誰とやるかが先でしたか?
「人が先かもしれないですね。ぼんやりとしたアルバムのイメージが先にあって……とにかく変なのにしようというイメージは先にあったんですけど(笑)。その時に、参加してもらうのはやっぱりちょっとぶっ飛んでる人がいいなっていうのと、ぶっ飛んでる楽曲をちゃんと〈いい〉って言ってくれる人がいいなと思ったので、Cwondo君と憲太郎さんはすぐに思いつきました」
――憲太郎さんもバンドかユニットか、スタイルによってアレンジが変わりますよね。
「そうですね。tricotでプロデューサーをお願いしたことがあったので、憲太郎さんとの楽曲作りとかレコーディングは一回体験してるっていう信頼感もあったので頼みやすかったです。楽曲を肯定する懐がすごく広いので、憲太郎さんとだったら予想を飛び越えるような曲が作れそうだなって思いました」
――Cwondo君がトラックを作ってらっしゃる曲は果たして中嶋さんのデモがあったのか?っていうぐらい謎の曲なんですけど。
「(笑)。一応、軽くトラックみたいなのを付けたデモを事前に送ってはいるんですけど、それはボーカルとトラックをパラデータで送ってて、〈最悪ボーカルしか聴かなくても大丈夫です〉ってお伝えしてて。自由度高めの方がよかったので、〈オケは聴かずに歌だけ聴いて音を付けてくれても大丈夫です〉って言ったんですけど、“LOVE”の方は私が適当に入れたピアノが採用されましたね(笑)」
――じゃあほぼお任せ?
「そうですね。お願いしている段階でその人の色にしてほしいなっていう思いがあったというか、この曲をCwondo君がやったらどうなるんやろうっていう気持ちだったので。こういう風にしてほしいっていうゴールに向かうというより、私がびっくりしたい気持ちの方が強かったです」