Page 2 / 5 1ページ目から読む

現在の心境に当てはまる楽曲

 そんな彼女たちの歩みを集大成した作品が、キャリア初のベスト・アルバムとなる『Devil ANTHEM. 10th Anniversary Collection / The Best Miraculous Trajectory』。ライヴの定番を中心とした12曲の新録に加え、「デビアンは初期の頃からコミカルな曲が多かったので、その初心をまだ忘れていないよ!という部分が表れている曲です」(くるみ)という先行配信曲“ちょまっ!”を含む3つの新曲が収録されている。なかでも彼女たちのこの10年の活動を支えてきたIMAKISASA(今城沙々)提供の“夜明けの軌跡”は、クラップを交えた前のめりなリズムと青春の焦燥を感じさせるメロディーが印象的な楽曲だ。

Devil ANTHEM. 『Devil ANTHEM. 10th Anniversary Collection / The Best Miraculous Trajectory』 ビクター(2024)

「いままでのデビアンにはない曲調だからこそいろんな人に刺さると思うし、“ちょまっ!”みたいな明るい曲でサビを全員で歌うことはあったんですけど、こういう曲調でサビを全員で歌うのは久しぶりで。このベスト盤に収録されている他の曲たちのことも考えながら聴くとよりエモさが増す、私たちの軌跡を歌った曲です」

侑芽「いまの自分たちの心境にぴったり当てはまる楽曲で、歌詞にはエモかったり悲しい気持ちになるところもあるけど、個人的には勇気をもらえて前向きな気持ちになれる、明るい曲だと思います」

くるみ「私は佐藤さんからこの5人への、最後の想いを込めた手紙という感じがしました。デビアンはプロデューサーとメンバーの家族感がいい意味でも悪い意味でも強くて、佐藤さんは鬼過保護なんですけど(笑)、この曲からはその愛情が家族への手紙みたいに込められているのが伝わって、つい反抗期になってしまうみたいな感覚がありました。泣かせにきてる感じがイヤで、真っ当に受け取ってたまるか!って(笑)」

「私はそれに乗せられて、初めて聴いたときに泣いちゃった。悔しい(笑)! でも、苦しいときに支えてもらったこととか、全部を思い出したし、自分が歩んできた道を肯定してくれるように感じて。本当にいい曲です」

 その一方で、山下智輝が作詞・作曲、蜜柑拉麺(山下と佐藤らによる制作チーム)が編曲を手掛けた新曲“FACT”は、彼女たちのライヴでの無敵感が投影されたアッパーなロック曲に。

あいり「“夜明けの軌跡”は内に秘めた闘志を燃やしたような曲で、レコーディングでも気を抜いたら感情が乱れそうなので、それを抑えながらも意志を強く前向きに歌ったんですけど、“FACT”は純粋に感情をぶつけられる楽曲で。ライヴで自分の気持ちを素直にぶつけて歌えるのが楽しみです」