ベーシストの脱退を経て到着した新作は、ドラムとゲストによる管楽器以外はすべて加藤修平のクレジットに。風通しの良いパワー・ポップやハードコアに始まり、ボッサ調、フルートにサックス、コンガを迎えた小品など曲調は多彩だが、どれも従来以上に丁寧なリヴァーブが内省的な叙情性を高めている。喪失の先で永遠を思う全7曲、その終着に待つバラード2曲の歌心ときたら。