このたび初作品集となる『森が好きe.p.』をリリースするデュオ、リリィ・シュリンプ。どこか懐かしい響きを湛えたフォーキーチューンから溌溂としたギターロックナンバーまで収めたこの1枚の特徴を成しているのは、〈りさ〉と〈あゆな〉が紡ぐたおやかなボーカルハーモニーだ。
歌の端々からいかにも親密な様子が伝わってくるその声の主たちの関係をじっくり探るべく今回ふたりの元に馳せ参じたわけだが、性格がぜんぜん異なるのに絶妙なコンビネーションを発揮しながらここまでさまざまな物事に対処してきたこのコンビのユニークさが垣間見えるようなインタビューになったと思う。
なおメインソングライターであるりさは、かつてSUGARCLIPというバンドのフロントパーソンを務めた谷内りさとして広く知られる存在でもあるが、リリィ・シュリンプ始動に至るまで音楽活動を長らく休止していたという経緯がある。そんなSUGARCLIPの音源を1枚にまとめたファーストフルアルバム『SUGARCLIP』も同時リリースされるとのことなので、併せてお話を伺った。

ユニットで活動するつもりじゃなかった――リリィ・シュリンプ結成秘話
――『森が好きe.p.』がどのように出来上がったのか。そのストーリーをお話しいただきたいのですが。
りさ「活動がスタートしたのは2024年の9月。私は2020年から音楽活動を休止していて、現在は会社員として働いているんですね。
で、昨年あゆながライブイベントの企画を自身で始めた頃、ちょっと出演してみない?って誘いがあったんです。私としては、ひさしぶりに人前で歌うのも楽しいかな、って気持ちで出演してみたんですが、その次もぜひ、ということですぐに2回目の出演が決まってしまって。
そのあと、島根県匹見町に住んでいる友人が運営しているキャンプ場で行うイベントへの出演依頼があり、出るんだったらふたりで出ようよ、という話になったんだよね?」
あゆな「ふたりで出演することが決まった。やるんだったら、りさが作った“森が好き”が前々から好きだったから〈せっかくだし、あの曲やらない?〉って提案したんです」
りさ「その際、ユニット名は?って訊かれたんだけど……」
あゆな「特に決めてなかった」
りさ「なんとなく可愛い単語を探してつけたのが〈リリィ・シュリンプ〉。ただ実際は私が体調不良になって、ライブはあゆながひとりで参加することになったんですけどね(笑)。でもそれがきっかけでユニットとして動き出すわけです。だから最初からユニットで活動しようと考えていたわけじゃなかった」
――ほとんど成り行きで動き始めた感じだったんですね。
りさ「あと、あちゃん(あゆな)がめちゃくちゃSNS運用に長けていて、やろうと決めたらInstagramとXとYouTubeを一気に開設しちゃって、ライブイベントの映像などをバンバン発信し出したんです。それもあって、たった1か月ほどの期間に活動に向けて動き出していったって感じ」
――あゆなさんの勢いがハンパなかったと。
あゆな「なぜそうしたかと言いますと、谷内りさが活動休止した空白の5年間、再開を待ち望んでいた方がすごくたくさんいて、私もそのうちのひとりだったんです。もう一度ステージで歌っている姿を観たい、って気持ちからイベント出演を依頼したところもありました。
それに、りさちゃんがまた歌い出すことに注目する方たちが、私の思っている以上にいて、次はいつ観られるんですか?っていう期待混じりのお言葉をたくさんもらったんです。私のように“森が好き”のファンも数多くいて、あの曲をまた聴きたい、ってラブコールがたくさんあったことも影響している」
りさ「ここからEPへと至る話になるんですが、ライブで使えるものがないかと過去の自作曲を漁っていたんですね。それで懐かしい映像とかが出てきたので、それをSNSで発信していたら、それをたまたま黒須さん(miobell recordsの黒須誠)が見てくれていて。そのタイミングで、共通の知り合いのイベントで偶然再会を果たしたときに、SNSにあげてる音楽いいね、ぜひ形にできない?ってお声がけいただいたんです。ちょうどユニットを組んで1、2か月経ったぐらいの頃だったし、あちゃんに相談して、じゃあ、いっしょにやってみようか?って話になりました」

経験ゼロでも大胆に行動する、あゆなのアクティブさ
――短いスパンでいろいろな出来事が起きていたんですね。ところで、おふたりの関係はいつから?
りさ「そこにも“森が好き”が関わってくるんですけど、以前、森林について考えようというあるイベントがありまして、そのなかの音楽ライブのパートにボーカリストとして参加したんです。そのイベントにあゆなも関わっていて……」
あゆな「その頃私は、ラジオ関係の会社に勤めるサラリーマンだったんですけど、その関係で参加していたんです。ある日、演劇パートを受け持っていたひとりが突然いなくなってしまい、非常に困っていると主催者サイドから聞かされまして、面白そうだったから、私やります!って二つ返事で引き受けちゃいました。演劇経験なんてまったくなかったのに」
――大胆な行動に出ましたねぇ(笑)。
りさ「不思議な話ですよね(笑)。その楽屋で顔を合わせたのが最初の出会い」
あゆな「それが最初で最後の演劇体験(笑)。そのときのステージで歌っていた“森が好き”がすごく良い曲だなってずっと心に残っていて。そこから、いちファンとして彼女のことを見てきたわけです。あれが2018年だからもう6、7年前になるのか。
りさちゃんは高校生の頃からそのイベントに参加しているんだよね?」
りさ「年に一度くらいのペースで開催されていたんですが、そこにあちゃんが遊びに来ていて、リハーサルスタジオに顔を出したりして。その頃は彼女はまだちゃんと音楽をやっていなかったのに、いつしか、セミオーダーでエレキギターを作ってもらったよって話になり、ちょこちょこ練習に参加するまでなっていき……というように、とにかくアクティブな人なんですよ」
あゆな「アコギやピアノは子供の頃からやっていたんですけど、音楽活動をしっかりやる、なんてことは一度もなかった。それから私たちは食事に出かける関係になっていったんですよ」
こんな良い曲を隠しておくの? りさの秘蔵曲を形にする作業
――ふたりを結び付けた“森が好き”が初作品集の核となっているわけですが、他の収録曲の成り立ちについても教えてください。
りさ「“バタフライ・エフェクト”は活動休止直前に作った曲で、あちゃんが家に遊びに来たときに聴いてもらった曲なんです」
あゆな「“バタフライ・エフェクト”のデモ音源がすごく良くって、こんな良い曲を隠しておくのか、と。彼女に弾き語りしてもらった音源をボイスメモにずっと残していたぐらいで」
――へぇ~。
りさ「弾き語りしたのは、私はもうギターを弾かないからマルチエフェクターをあげるよ、ってことでうちに取りに来たときだ」
あゆな「ギター弾いたり、ハモッたり、ちょろっと遊びでやったんだよ。私が買ったばっかのマイクを試したい、とか言ってたはずが、当日マイクを忘れていってね(笑)。そういう感じでずっと付き合ってきたかな。私が音楽をやりたいとき、彼女にいろいろと構ってもらってたみたいなニュアンスが正直近いかもしれない。
私、SUGARCLIPも知っていたんですよ。いざCDを出すってなって、“バタフライ・エフェクト”とかSUGARCLIPで出していなかった曲を探したよね。ストックのなかから、“北風”がいいね~とか決めていった」
りさ「“北風”は何となくつま弾いていた曲でした。収録曲は、あちゃんが、これがいい!と決めてくれたものがほとんど。でも結果的に、ジャンルがバラバラになったよね」

フォーク、歌謡曲やJ-POPにロック……お互いのバラバラなルーツ
――ふたりを見ていると、かつて多く存在したフォーキーな女性デュオを彷彿とさせるところがあり、音楽的にも曲調やスタイルも含めてどこか懐かしさを感じさせてくれるものがある。そもそもふたりの音楽ルーツには近いものがあるのでしょうか?
りさ「ルーツや共通項についての話ってあまりしたことがないかな。あちゃんは昔の歌謡曲とかすごく良く知ってるんですよ」
あゆな「学生のときにミュージックバーみたいなところでバイトをしてて、楽器を弾きながらバイト代もらえたら最高じゃん!ってノリでやってたんですけど、客層がけっこう年配の方たちが多かったから、そういう曲をよくリクエストされていたんです。あと懐かしい洋楽ヒット曲とかやってて。ひょっとしたらそういう影響が手癖とかで出ているかもしれません」
りさ「たぶんフォークソングの匂いはこっち(あゆな)から昇っているものかもしれない。私はずっとロックが好きで、クイーンとかを聴いて育ちましたね。あと同時代のJ-POPも好きですし」
凸凹だから安心して信頼できる絶妙なバランスのふたり
――それにしても、ふたりの関係ってけっこうユニークですよね。友人でありながら、アーティストとファンの関係でもあった。
あゆな「なんというか、尊敬する友だちって言えばいいんですかね。音楽活動を辞めちゃうのは惜しい、って思っていました」
――ずっと胸の内に、やればいいのにって思いがあったわけですね。
あゆな「そう。で、ちょうどその頃って、あまり〈前に前に〉って積極的に出ていきたくないって考えだした時期だったんだよね?」
りさ「でもそれは昔からそう。元からあんまり前に出るのは好きじゃない。で、あちゃんは逆にめちゃめちゃ前に出ていけるタイプでしょ?」
あゆな「そうそう(笑)。そこは凸凹感があるよね」
りさ「あちゃんが前に居てくれるんだったら、安心して後ろにいられるからいいか、って思える(笑)」
――お話を聞いていると、あゆなさんのプロデュース力というべきものがつねに所々で働いてるのかなっていう気がします。
あゆな「あぁ、プロデューサー気質があるかもしれない」
りさ「私なんてSNSとかぜんぜん使いこなせていないけど、彼女なんてもう毎日更新しまくりで、あらゆる面でとにかくエネルギッシュ」
あゆな「関係者さんをどんどんフォローしていこ!ってね」
――小気味よいほどの凸凹ぶりですね。
あゆな「嫌がられないかぎり、どんどんやっていこう!と思っていて。でも、一度音楽を辞めるって覚悟を決めた人をわりと安易にもう一回引っ張り出してしまったわけで、冷静に考えてみればヒヤヒヤしちゃいますよね(笑)。よく怒らなかったなって思う」
りさ「アハハ!」
あゆな「純粋にまた歌ってるところが見たかったし、普通に、一緒にやりたい、って思ってのことだったけど、そこはけっこう友だち的マインドで軽く引っ張ってしまった」
りさ「私けっこう壁を作る人間なんですよ。癖なんです、それは。でも時々いるんですよ、壁が見えていない人が(笑)。で、知らず知らずのうちにすり抜けて接近してきたりするんですけど、実はそういう人もすごい好きなんですよ。壁が見えていないってことは、ひょっとしたら私自身も見えていない先のことまで見通せているんじゃないかって。そこになんとなく安心感が生まれるんです。私だけが持つ不思議な感覚だと思うんですけど」
――ふむふむ。なんとなくわかるような気もします。
りさ「一方があまり気を遣わないと、こっちも気を遣わなくていい、ってなりますし」
――まぁ、でもそのバランス感覚がうまく機能してずっと仲良くやってこれたんですもんね?
あゆな「とはいえ、私たちでユニットを組もう!みたいに意気込んでたら、多分ここまで進められなかったんじゃないかな?って思う。もしも前のめりな感じだったら、義務感とかが生まれてプレッシャーでつぶされていたかも。ぬるっとスタートしたのが良かった」

私に「もう一回音楽やろうよ」と言えた人は他にいない
――今回のレコーディングでは、お互いに新たな発見などありましたか?
りさ「最初のときなんてめちゃくちゃ緊張するじゃないですか? 普通だったらガチガチになるのに、みんなが見つめるなか、あちゃんは普通にギターソロをキメてましたから(笑)。
あと“北風”のときは、コーラスを思いっきり入れてきたり、リズムを変えてみたり、気付けばどんどんアレンジし始めちゃって。これこそ彼女が私の先を見ていることの表れですよね。結果的には、こういう解釈があったか、って気づかされもしたし。“北風”なんてもともとはすごく静かな曲だったんですよ。それがいつの間にか明るい曲に生まれ変わっていた(笑)」
――あゆなさんとしては新しい要素を積極的に注入しようと意識されていたとか?
あゆな「いや、無意識です(笑)。でもやっぱり、りさちゃんに対しては安心感があるから、そういうことができる。りさちゃんがこれまで築き上げたキャリアを尊重する気持ちが当然ながらあるし、曲作りのセンスなどベーシックな音楽性をすごく信用していますから。結局、私がノリと勢いで提案したことを、りさちゃんが正しくジャッジしてくれるんですよ。だから、こちらもどんどん自由に発言できたというか、でもこうやってりさちゃんといっしょに並ばせてもらって私、なんだかツラの皮が厚い人間だな、って思わなくもない(笑)」
――いやいやいやいや(笑)。
りさ「たぶん私に〈もう一回音楽やろうよ〉って言えた人間って他にいなかったと思います(笑)。私にしてみたら、まさかの出来事なんですよ。“森が好き”やお蔵入りしていた曲をいろんな人に聴いてもらえることも含めて」
プロには出せない音
――EPにはアコースティック色を前面に出した曲もあれば、タイトなバンドサウンドを聴かせる“その先へ”などもあって、単一的なイメージに収斂されない独自の世界観を構築しようという意思のようなものが感じられますね。
りさ「“森が好き”にはなんとかストリングスを入れたいという希望があり、知り合いのアーティストに声をかけました。ファンだったバイオリニストやピアニストなど参加メンバーの選出に関してはかなりわがままを言わせてもらって、レーベルさんにかなりがんばってもらいました」
あゆな「“その先へ”のアレンジは、私にエレキを教えてくれたギターの師匠(MI)がやってくれたんです。私の力量や性格をわかってくださっている方なので、ロック調にしたいって頼んだら、ちゃんと前に出るような音を作ってくれて」
りさ「ギターソロがちゃんとロックだよね」
あゆな「そう、ちゃんとロックしてます(笑)。でも音作りにはだいぶ苦労しました。りさにもらったマルチエフェクターを使っているんですけど、どの組み合わせによる音色がいいのかパターンもいくつか作ったし」
りさ「でもこの粗削りな感じがいいんだよね。それが曲のテイストに合っている」
あゆな「プロの人には出せない音ですかね(笑)」
りさ「“バタフライ・エフェクト”では西村広文さんにピアノを弾いてもらったんですけど、これがめちゃくちゃ良くって」
あゆな「良すぎて、レコーディング中に涙が出ちゃった」
りさ「ピアノの音色がキラキラしてんだよね。で、テンポが速くなる後半からメトロノームなしでフィーリングだけで弾いてくださって、曲の世界にガバッと合わせてきてくれる感じも良かった」
あゆな「“森が好き”もそうだけど、別録りをしてないから一発録りならではのナマ感がある」

〈猫〉と〈宇宙〉のユニット
――ところで、ふたりならではの強みって何だと思いますか?
あゆな「声じゃない? ふたりの声がすごく似ているとよく言われます。録音した曲を聴いてみて、自分たちでも、コレどっちだっけ?ってなるぐらいピタッと重なり合うときがある。それって誰とでもできるものじゃない。ハモリが重なったときの心地よさ、そこに生まれる癒しの空気、っていうのが私たちだからこそ生み出せるものかなと」
りさ「そこに癒しとか、懐かしさとか、切なさとか、そういうものを紡げたらいいなって思います」
――ふたりをつなぐ共通項って他にあると思います?
あゆな「猫だよね」
――猫をこよなく愛するコンビなんですね。
りさ「だからジャケットも猫にしてもらいました。ジャケットを描いてくれた小学生切り絵クリエイターKENくんは、猫好きならば絶対ファンになっちゃうくらい可愛い猫を描いてる方です。彼に描いてもらえたらいいなぁ、って夢物語のように話していたら実際叶ってしまって。擬人化じゃなくて擬猫化してもらったんですよ。
あ、あと共通項、もう一個あったよ。親が都市伝説好きだっていうこと(笑)」
――なんすか、それ(笑)。
りさ「それぞれの親が話していたおんなじ内容の話が、おんなじ情報源だったりする」
あゆな「ハハハ! 同じ日に同じことを言ってたって事実があとでわかったりして」
りさ「世界の裏側とか、宇宙とか精神世界の話とか、そういった話が日常会話に溶け込んでるような環境で育ってるんだよね(笑)」
あゆな「だから宇宙がさ……っていうような会話を真顔でできちゃうところはあるか」
――猫と宇宙の相関関係を音で追求しようとするユニット。カッコいいですね。
りさ「私たち、わりと視点が大きいかもね。ミクロとマクロの視点を自然に切り替えながら話ができるんですよ、何の違和感もなく。だから頭が固くならず柔軟に物事を判断することができる」
あゆな「りさちゃんの歌詞って、自分ではあまり意識していないと思うけど、風や森や木といった自然界の森羅万象というか、地球に存在する人間以外の対象がわりと多く登場してくるんですけど、そこがけっこう好きで」
りさ「好きかもしれない。意識してないけど」
あゆな「好きとか嫌いとか男女の恋愛の機微などを超えて、世界をもっとワイドに捉えた歌詞になっているのも好き」
ポップな音楽のなかに隠した秘密
――そういう話を聞くと、やっぱりリリィ・シュリンプの核には“森が好き”があるんだなって印象を抱かされます。
あゆな「歌詞に登場する〈この深くて温かい森が好き〉っていうフレーズ。シンプルなようでなかなか出てこないワードだなって思うし、この地球に生まれてきたことの意味を素直に見つめ直すきっかけを与えてくれるというか」
りさ「この曲を聴いて、私たちのDNAに刻まれた懐かしい何かを思い出して、というような感じ?」
あゆな「そうそう、そういうことです。わたしたち人間を自然界の一部として捉えると、〈森が好き〉って言葉がすごく肯定的に響くというか。遠い昔に刻まれたものを呼び起こしてくれるような力があるなって」
――ふと立ち止まってみて、大切な何かに気付くことを促してくれる歌詞でもある。
りさ「立ち止まってほしい、って気持ちはあるかもしれないですね。みんなにとって親しみやすいポップな音楽を作りたい、とはつねに思っているんですが、ポップななかに実は……みたいな秘密を隠すのが好きだったりする。
リリィ・シュリンプってグループ名には、小エビが跳ねるようなポップなもの、ってイメージも込めているんですね。名前の元になった〈ルリー・シュリンプ〉って瓶に入れて飼うちっちゃなエビで、瓶のなかでピョンピョンって跳ねているのが可愛いんですが、私は会社員なので、瓶に閉じ込められているって意味も含ませつつ……」
――そんな切ないメッセージも込められていたんですね……。
りさ「(笑)。このエビたちは自分の置かれている立場をわかっているんだろうか?とか思いつつ、楽しそうに跳ねている様子を眺めてるんだけど」
あゆな「何考えてるかわかんない顔してるもんね、エビって」

ジェラートみたいに口どけ滑らか――思い出が詰まったSUGARCLIPのアルバム
――(笑)。ポップで親しみやすくて老若男女が楽しめるリリィ・シュリンプの音楽が世に問われるのと時を同じくして、りささんがかつて在籍していたSUGARCLIPのファーストアルバム『SUGARCLIP』がリリースされますね。りささんのいまの率直な実感をお聞かせ願いたいのですが。
りさ「不思議な感覚ですよね。過去……それもけっこうな過去に作ったもので、かなり粗削りな感じがします。でもその音源からバンドの成長過程が全部丸見えになっているというか、あの頃の全部が音に出ているなって気がしました。
当時はすごく視野が狭くて、必死に音楽を紡いでいた。言いたいことをただただ突きつける、って感じになっていたし、ここもダメだ、あそこもダメだ、っていうふうなことしか考えられなかったんです。
いま聴いても悪いところがいっぱい聴こえてくるけど、一生懸命な感じが可愛らしいというか、あぁこんな時代もあったな、ってふと感慨深げになっちゃう。とにかく思い出がいっぱい詰まったアルバムになっていますね」
――改めて発見したことなどありました?
りさ「本人としてはロックをやっているつもりでいたのに、いま聴くとけっこうポップな感じでしたね。ちょっとシティポップっぽい雰囲気もあるし、自分が思っていた以上に爽やかだなって。
自分のなかのコンプレックスだった部分がいっぱい詰まっていて、以前は全部がなんか硬い音に聴こえちゃっていたのに、一歩引いた状態で聴き直したら、BGMとして流してもちょっといい感じじゃない?みたいな。こんなに柔らかい曲だったんだっていう再発見がありました」
――2025年というタイミングに音盤化されるのはまさにドンピシャだと強く思います。あゆなさんがこのアルバムを宣伝するとしたらどういうポイントをアピールしますか?
あゆな「口当たりがいいよね!」
りさ「(笑)」
あゆな「ジェラートみたいに口どけ滑らか、って感じでしょうか。リリィ・シュリンプと並べてみて、昔と現在のりさの変化も楽しんでもらいたいですね。ソロとツインで歌うときの違いなんかを比べてみるのも面白いと思うし。私としては、りさのボーカルのナチュラルな感じがすごく好きですね」
――という大変力強いプッシュをもらったところで、今回のインタビューを締めさせていただきます。本日はありがとうございました!

RELEASE INFORMATION
リリース日:2025年4月16日(水)
品番:PCMR0032
仕様:CD
価格:2,200円(税込)
配信リンク:https://linkco.re/yv5a8qtp
TRACKLIST
1. 森が好き
2. その先へ
3. バタフライ・エフェクト
4. 北風
5. 森が好き(Instrumental)
リリース日:2025年4月16日(水)
品番:PCMR0033
仕様:CD
価格:3,300円(税込)
配信リンク:https://linkco.re/u3xtA1Us
TRACKLIST
1. 雨が降っている
2. 連れていって
3. ラムネ
4. このまま朝が来るなら
5. 日焼けのあと
6. 海と少年
7. エンタングルメント
8. Music Drip
9. 夏の終わり
10. ハル
11. さとる君
12. Tokyo Lime
13. 新しい服 ~Brand New Cardigan~
M1-M3 インディーズ作品
M4-M9 配信限定リリース
M10-M13 未発表新曲
M4, M10-M12 菅原龍平プロデュース
M5-M9, M13 黒沢秀樹プロデュース
■関連リンク
ミオベル・レコード リリィ・シュリンプ『森が好きe.p』:https://miobell-records.com/pcmr0032/
リリィ・シュリンプ X(旧Twitter):https://x.com/LilyShrimp
リリィ・シュリンプ Instagarm:https://www.instagram.com/lily_shrimp

