
CARMEN McRAE
不世出のシンガーが圧倒的な魅力を記録したメインストリーム時代の作品たち
20世紀におけるもっとも影響力の大きいジャズ・ヴォーカリストの一人で、日本でもエラ・フィッツジェラルドやサラ・ヴォーンと共に〈ジャズ・ヴォーカル御三家〉に数えられることもあるのがカーメン・マクレエだ。ジャマイカ系の両親を持ち、1920年にNYはハーレムで生まれた彼女は、ピアニストとしての活動を経て、53年に歌手デビュー。サミー・デイヴィスJrとの共演も含めてデッカで作品を量産した後、コロムビアでの録音を経て、64年からメインストリームでレコーディングを重ねていった。
今回紹介する作品のうちスタジオ録音のアルバムは、ピーター・マッツ指揮のオーケストラを従えたポップな『Second To None』(64年)をはじめ、ドン・セベスキーが編曲・指揮した『Haven’t We Met?』(65年)、バカラックの表題曲で知られる『Alfie』(66年)の3枚。それ以外はライヴ盤で、ノーマン・シモンズ・トリオと吹き込んだ『Carmen McRae』(71年)など、ダイナミックかつスムースな歌唱の真骨頂が味わえる。なお、メインストリーム録音ではないが、82年の〈モントルー・ジャズ・フェス〉の模様を収めた『Live At Montreux 1982』はビリー・ジョエルのカヴァーも含めて聴き逃せない一枚だ。
5月7日にリイシューされるカーメン・マクレエの作品。
左から、66年作『Alfie』、66年作『Woman Talk』、71年作『Carmen McRae』、64年作『Second To None』、65年作『Haven’t We Met?』、68年作『“Live” & Wailing』、 74年作『Live And Doin’ It』(すべてMainstream/Solid)、82年に録音されたライヴ盤『Live At Montreux 1982』(Acrobat/Solid)