大山海 『はにま通信(2)』 リイド社(2025)

「奈良へ」で鮮烈なデビューを飾った大山海の新作。奈良の女子高生・埴田麻央(はにま)は古墳好きが高じて〈古墳部〉を立ち上げる。同じ高校の生徒会長で、とんでもないスピーチで度肝を抜いた雲丹佳(うにか)と級友の凪子と同部で親睦を深めてゆく。家を出て久しく会っていない父親から会いたいと連絡があり、戸惑うはにま。そこに無駄なエネルギーを放出し、中二病の具現者たる、見た目はおじさんの安永がはにまへの恋心が抑えられなくなり、とんでもない騒動が巻き起こる。はにまの父母のキャラ、古墳で出会った田垣くんの別の顔。混沌の中、安永の暴走モード突入から物語は急展開。これ、待ってました!