
ソングライターとしての成功を経て、ペンをマイクに持ち替えてからデビュー20周年! そんなを節目を祝うオールタイム・ベスト『NE-YO 20』のリリース、そして来日公演をきっかけに、この不世出のジェントルマンの現在進行形な活動を辿ってみよう!
2005年9月にシングル“Stay”でデビューしてから今年で20周年を迎えるニーヨ。R&Bというジャンルの間口を広げ、シーンの流れを変えたシンガー/ソングライターだ。全米No. 1ヒットとなったセカンド・シングル“So Sick”はいまやクラシックとなり、2020年には初期のヒット“Because Of You”(2007年)がTikTokのダンスチャレンジをきっかけにふたたび脚光を浴びたことも記憶に新しい。現在では〈自分が小さい頃に親がニーヨを聴いていた〉という世代がシンガーやプロデューサーなどとして活躍している。もっとも、ニーヨ本人はいまも絶賛活動中。さまざまなアーティストとコラボしながらコンスタントに作品をリリースしている。
近年はツアーにも積極的で、2023年から2024年には、現時点での最新アルバム『Self Explanatory』(2022年)にちなんだ世界ツアー〈Champagne And Roses Tour〉を行い、昨年はラスベガスでのレジデンシー公演も実現させた。ネバダ州にあるラスベガスはショウビジネスの街として知られるが、アーカンソー州カムデンで生まれた彼が両親の別居に伴って母親と移住し、少年時代を過ごした街でもある。よって同地でのレジデンシー公演は凱旋公演だとも言える。今年前半にはメアリーJ・ブライジのツアーにマリオと共に同行した。
そんなニーヨが約2年ぶりに来日。9月末に有明アリーナで行われる〈Blue Note JAZZ FESTIVAL in Japan〉で大トリを飾る。前日には神戸で単独公演も行う。その来日記念およびデビュー20周年を祝して、日本独自企画のベスト盤『NE-YO 20』もリリース。そこに収録された20曲を聴けばわかるように、彼には振り返るだけの十分なヒットがある。今回の来日公演でもそれらのヒットが歌われるはずで、近年のライヴでは彼が他のアーティストに提供した曲も披露されており、シンガーであると同時にソングライターでもある彼のオールタイム・ベスト的なステージになりそうだ。