トリロジー・テープスから出ていたオンド・ファッド名義ではロウハウス的なサウンドを披露していたJR・シートンが、コール・スーパーの名義でファブリック傘下のハウンドトゥースからフル・アルバムをリリース。アンビエント・ムードに包まれたエレクトロニカ~テクノで、ダブやサイケな音響も含有した美しくも特異なサウンドメイキングには痺れます。インテリジェント・テクノの流れを汲んだ前衛的な作品と言いたいところですが、アクトレス、ワンオートリックス・ポイント・ネヴァー、リー・ギャンブル、アルカといった最近の流れで聴いてくると、これはもはやスタンダードなのではとも思えてくる。外向きなIDMというか。緻密で繊細でありながら快楽的な軽さが貫かれているのも実にイイ。