YEAH, YOU REALLY GOT ME NOW
信頼できる凄腕プレイヤーに支えられ、2人はさらなる高みをめざす!
ここではデリコのバック・メンバーを駆け足で紹介したい。まずはお馴染みのツアー・ミュージシャンから。ベーシストの高桑圭は元GREAT3のメンバーで、佐野元春のTHE COYOTE BANDの一員としても知られている。シンガー・ソングライターとして活動する時はCurly Giraffeと名乗り、その2009年作『Thank You For Being A Friend』ではデリコ客演曲“Mood”が聴けるので要チェックだ。
続いてドラマーの白根賢一はGREAT3の現メンバーであり、2008年にはソロ・デビューも果たしている。また、キーボーディストの堀江博久は2012年にthe HIATUSを脱退して現在はソロでも活躍し、プログラミング/ユーフォニウム担当の権藤知彦はanonymassの一員で、蓮沼執太フィルやpupaでも活動中……といった具合に、物凄い腕利きが顔を揃えているのだ。アーシーでソウルフルなサウンドを奏でてダイナミックに盛り立てることもあれば、ポップなノリを醸して華やかな雰囲気を作り上げることもできる――そんなさまざまな要求に応えられる身体能力の高い彼らの音楽センスと有機的に結び付き、デリコの揺るぎないカッコ良さは生み出されているのである。
ほかにも、財津和夫やSMAP仕事で有名な清水俊也(キーボード)、GRAPEVINEとのコラボ盤『MALPASO』も残している長田進(ギター)、ジャズ・レーベルのamp'boxを切り盛りする山田信正(ドラムス)らも、デリコのスタジオ作品におけるキーパーソンだ。
さて、5月から始まるデビュー15周年記念ツアーに高橋幸宏のドラムス参加が報じられ、いま大きな注目を集めている。高橋がキュレーターを務める野外フェス〈WORLD HAPPINESS〉にデリコが招かれたのをきっかけに、今回の共演が実現したとのこと。彼がバンドのドラマーとしてこのようなツアーに帯同するのは、87年に行われた矢野顕子の〈グラーノラ・ツアー〉以来28年ぶり。その唯一無二なグルーヴがデリコのパフォーマンスにどんな影響を与えるのか、かなりおもしろい結果が待っていそうだ。